「スラムドッグ＄ミリオネア」文句なしのアカデミー賞

昨年末からとんだバタバタで、なかなか映画を観に行く事が出来なかった私。
ようやく時間がとれるぞ！と思ったら、もう引越し準備がMAXに。
最後の望みは、ロンドンまでのフライトだっ！
１２時間のフライトなら４本は見られるもんね～♪
先ずは「スラムドッグ＄ミリオネア」でしょー

　「スラムドッグ＄ミリオネア」　公式サイト


しかーし！！な・なんと飛行機はJALではなくて、BA（ブリティッシュエア）だった。
どよーん・・・・

せっかく事前に放映される映画まで調べていたのに・・・・
それでも日本～ロンドン便は、なんとか３本ほど日本語字幕映画があった。



私が絶対見たかったこの映画「スラムドッグ＄ミリオネア」は、日本語字幕なし。
もうひとつ字幕なしの「イエスマン’YES’は人生のパスワード」は、ジム・キャリーが早口でまくし立てるので、理解できず挫折。
でも、「スラムドッグ～」は、全く問題なし！！！！
言葉で語るのではない、子供たちの生き生きとした瞳の奥から、ダイレクトに胸に響いてくる、そんな映画なのだ。


＜ストーリー＞

インド・ムンバイのスラムで育った無学の青年ジャマール（デーヴ・パテル）は、クイズミリオネアに出演中、逮捕される。
あと一問正解で誰も取ったことない最高額２０００万ルピーを手に入れるところまで正解し続けたのは、不正を働いたに違いないと思われたからだ。

警察の拷問を受けながら、彼がどんな過酷な人生を歩み、そのなかから答えを見つけてきたかを話すジャマール。
無事開放され、最後の一問を答えようとするジャマールに、インド中のテレビの前の観客が、歓喜の声で応援するが、彼がテレビに出演した本当の理由は、別にあったのだった・・・・・

うんこまみれの幼少時ジャマール
冒頭、村にやってきた映画スターを一目見ようと、大人から子供まで集まっているときに、兄にいじわるされ、トイレに閉じ込められたジャマール。
ドボン！と貯めているところへ落ちてまでトイレから脱出し、「くっさーっ！！」と皆が避けたところをスルスルと映画スターに近づき、ブロマイドを貰って、更にサインまでGETしたところ。


つまり、彼は幼少のときから、何かを得ようとする大きなパワーを持っていたということなのだろう。
ミリオネアで運が良かったのではなく、運をつかむパワーがあったという訳だ。



主人公ジャマールと、その兄サリーム、そして幼なじみの少女ラティカをそれぞれ３人が演じている。
それにしても、幼少時と少年時と青年時が、まるで一人の人間がそのまま育っていったかのように、似ている子を使っていて、すごい～

騙した弟にしてやられた兄サリーム（青年期はマドゥル・ミッタル）
それでものちに、ちゃっかりそのブロマイドを弟からせしめてしまうあたり、二人の性格をよく現している。


苛酷な環境の中、盗みを働いたり、観光地で盗み聞きして覚えた観光案内で、偽ガイドをやったり、観光客の履物をくすねて、それを売ったりして金を稼ぐところは、なかなかに逞しい。
時々見つかっては、大人にボコボコにされても、彼らはちっともメゲナイのだ。

盗みはともかく、派遣切りにあったといっては行政に甘える人々は、もう少しガッツを出してもいいんじゃないかとチラと思った。

孤児を商売にしている悪い大人たちに連れて行かれる３人。
初めは親切にしてくれた大人だったが、歌も踊りも出来ないことが分かると目に煮えたぎった油をかけ、失明させて物乞いとして働かせるところを目撃して逃げ出す。
その時生き別れたラティカは、再会した時美しい踊り子となって成長していた。


一緒に逃げようと誘うジャマールに、ラティカは悟ったように悪い大人からは逃げられないと言う。
兄サリールは、次第に金と力に目がくらみ、ラティカと一緒に悪いやつの仲間になっていく。
今まで力を合わせてきた兄と、初めて別れてたった一人生きていくジャマール。

ずっと探していたラティカにまで拒まれ、ふたりにドアの外に追い出されるシーンは、観ているこちらまで胸がえぐられるような辛いシーンだった。

何度もフラッシュバックする彼の過去。
特に悪い大人から命からがら列車に飛び乗って逃げるときに、ラティカをあと一歩で助けられなかった辛い思い出は、彼がその後もずっとずっと引きずっているように、思い出すたび泣けてくるシーンだ。

しかし、教養のある人でも回答できないミリオネアを、ジャマールが過酷な体験の中で聞きかじった話や、体験だけでどうして全問正解できたのかは、いまひとつ理解できなかった。
字幕があったら分かったの？？


最後は、インド映画でつきものの、’唐突にみんなでダンス’タイム。
これ必要？ってかんじはあるけど、そうそう、インド映画ボリウッドはこうでなくちゃ！


現在ロンドンでも、MTVやイギリスのミュージックチャンネルで一日中この映画の挿入歌のプロモがオンエアされている。
やっぱり皆で踊っていた。

一日中、頭の中で、踊るおどる～～♪

Comments

[mig]

まだ～む！こんにちは★
日本でも今日公開です！

良かったですよね～

>ずっと探していたラティカにまで拒まれ、ふたりにドアの外に追い出されるシーンは、観ているこちらまで胸がえぐられるような辛いシーンだった。

そうそう、このシーンほんと悲しかった、、、、

思い出してもいい映画だったなぁって思えて
また絶対観ようと思ってマス
ラストのインドの踊りは最高！
あのダンス子供の頃のふたりが出てるとこもポイント高かったです♪

[えい]

こんにちは。

＞つまり、彼は幼少のときから、何かを得ようとする大きなパワーを持っていたということなのだろう。

そうか。そういうことか。
ぼくは正直言って、まだこの時点では
そこまで映画に入り込めていなかったので、
いやだな、くさいなあ（汗）と思っていたんです。
もう一回観てみようっと。

[にゃむばなな]

個人的には最後にラティカの傷にキスをするシーンが好きでした。
過去ではなく、希望に満ち溢れた未来を向いているあのジャマールの心境が凝縮されていたような気がしましたよ。

[yukarin]

こんばんは♪
本当にこの兄弟たち世代別でも似てる子使ってましたね。
確かに運がよかったんじゃなくて、幼少の頃から運をつかむパワーをもっていましたよね。ウンまみれでもあっりましたが(笑

[ノルウェーまだ～む]

migさん、こんにちは♪
インドのダンスはなんだか癖になりそう♪
本当にあの子供達は愛らしいと言うか、勢ぞろいでのダンスはマイケルジャクソン以来のヒットでは！？

[ノルウェーまだ～む]

えいさん、こんにちは☆
くさいなー、ってかんじでしたね！
私もその時思わず息を止めてしまいましたが、今思い返してみるとそうなんじゃないかなと…
彼の生き抜こうとする積極的なパワーが、何もかも運命を決定していく力になったのでしょうね。

[ノルウェーまだ～む]

にゃむばななさん☆こんにちは☆
私もラストのシーン大好きです！
彼が全てをかけて勝ち取ったものが、あの傷跡に凝縮されているのでしょうね。
それはまさに未来なのでしょう～♪
秀逸なシーンだったと思います。

[ノルウェーまだ～む]

yukarinさん、お久しぶり♪
確かにウンがつきまくってましたね（笑）
くじ引きとかいつも当たったためしのない私ですが、たしかにオーラを出している人が引き当てたりしますよね。
そういうの見ると、運ってパワーで引き寄せるものだって思っちゃいますね。

[なぎさ]

ノルウェーまだ～むさん　ちょっとご無沙汰しちゃってる間にイギリスへ行かれていたなんて驚きです!!!
いいなぁ～お引越しは大変だったでしょうが海外、それもロンドンでの生活なんて羨ましい限りです。
私なんて生涯、日本から出ることないと思うし(笑)

で、今作を機内で字幕なしで鑑賞されたのですね！
確かにこのパワフルな映像や子供達のあどけない表情だけでもこの作品から響いてくるものはありますよね。

恐らくアカデミー賞を獲らなければ観に行ったかどうかというほど最初は知らなかった作品でした。
いやぁ～こんな素敵な映画にまたまためぐり逢えたことに感謝ですね♪

[かいこ]

ノルウェーまだーむさん、こんにちわー
ロンドン・・あこがれますぅ～
もうお引越しは落ち着かれたんでしょうか？

字幕なしでご覧になるなんてスゴイっ＾＾
私には絶対無理です・・
アカデミーとってなければ絶対見てない映画、
でもパワフルでよかったー！
賞獲得も納得のいい映画でした～＾＾

[由香]

こんにちは～♪
お荷物は片付きましたか？

エネルギッシュな映画でしたね♪
少し言葉が分からなくても、すんなり心に伝わってくる感じ。
ジャマールが人生で体験した中から問題の答えが分かるって、、、考えたらご都合主義なのですが（笑）、それが素敵なことに思えるパワーがありました。
ジャマールはトイレでウ○コまみれになった時からウン（運）を掴んだのかもしれませんね（笑）

[ノルウェーまだ～む]

なぎささん☆お久しぶり～
素晴らしい映画は世界的にも評価されるわけですよね。
今日も実はロンドンの地下鉄で、大衆紙を読んでいる人がいたのですが、表紙の一面トップが「スラムドッグ　スターFOR　SALE」となっていました。
どういう記事かまでは分からなかったけど、話題もちきりというかんじですね。

[ノルウェーまだ～む]

かいこさん、こんにちは☆
いやいや、ヒンドゥー語の英語字幕でもちゃんと伝わりますよ！誰でも♪
私なんか全編ヒンドゥー語だとばかり思っていたくらいで、ちっとも聞き取っているわけではないのでした。（てへっ）
本当にパワーに満ちた映画でしたね。

[ノルウェーまだ～む]

由香さん、こんにちは♪
そうですね～運をあの時に掴んだわけですね！！（笑）
クイズに関しては、全く英語理解せずだった（答えの４拓も画面が小さくて見えなかったし）ので、どんな問題なのかも皆目分からなかったから、どうご都合主義かも実は分かってない私ですが、なんか青い神様的な子供が出てきたりしている時点で、まあそんなもんかな～なんて。
とにかく子供達のパワーで、そういう事も気にならなくなっちゃうよね。

[hito]

こんにちは～

＞つまり、彼は幼少のときから、何かを得ようとする大きなパワーを持っていたということなのだろう。
ミリオネアで運が良かったのではなく、運をつかむパワーがあったという訳だ。

そうか～あれは一種の伏線なのですね！私ったらぼんやり見ていたようで、やっぱり運命じゃなくて運って感じ・・なんて思ってしまっていました（汗）

アカデミー賞納得の力強い作品でしたね！貧困や逆境の中でも生き生きしている子供達の姿がとても印象的です♪

[ノルウェーまだ～む]

hitoさん、こんにちは☆
殆どヒンドゥー語で観ていたせいか、子供達の表情と演技だけで理解していたこともあって、よりいっそう彼らの生きるパワーが感じられたのかもしれないです。
ウンを掴む！やっぱり運命じゃないんですよ～

[くろねこ]

お久しぶりです♪私も一度は言ってみたいです～！
好きな人のためなら　ウン○まみれも平気！！
このパワーが「運」を引き寄せたのかもですね（笑）
兄弟2人のたくましさが愛らしくも有り悲しくもあり。
引き込まれましたです！！

[rose_chocolat]

こんにちは。お引っ越しだったんですね。お疲れ様でした。
彼らのたくましさが印象に残りました。ひ弱な日本人には考えられない力でしたね。
おとぎ話のように味付けをしたインド映画、といったところでしょうか。インド映画は社会派を多く観ているだけに、こういう味わいもあるもんだなと感じますね。

[ノルウェーまだ～む]

くろねこさん、お久しぶり～☆
兄弟逞しさがは、本当に愛らしく、またお互い思い合う気持ちは不器用ながらも強いところが、また切なかったですよね。
私も引き込まれて観ました！

[ノルウェーまだ～む]

rose_chocolatさん、こんにちは☆
社会派の映画がお好きなんですよね。
私はインド映画、実は初体験なのですが、重すぎず社会派の部分もありながらラブストーリーも、と言うところがこの映画はすごく気に入ってます。