ロンドン美術館めぐり☆ゴッホ展

お友達に誘っていただいて、ロンドンのロイヤルアカデミー オブ アーツで行われているゴッホ展に行ってきたよ。
題してTHE REAL VAN GOGH  THE ARTIST AND HIS LETTERS
ゴッホの生涯を、駆け足で見せてくれる・・・・そんな展示だった。





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 Royal Acaswmy of Arts 公式サイト

ピカデリーラインかベーカールーラインのピカデリーサーカス駅 徒歩5分
ロイヤルアカデミー オブ アーツは、フォトナムメーソンの向かいなのですぐわかる☆




平日だというのに、長い行列。日本ほどではないけど、大変な人気だ。


30分以上待ったところで、今学生の団体と何かの団体が入っていて、入場制限をしているので、チケットを売るのは1時間ストップしますと、アナウンスが。
そういうことは、早めに言って欲しい・・・

でも、せっかく並んだので、お昼になってしまいそうだったけど、じーっと待つ


と、意外に諦めて列から抜ける人が多く、チケット売り場も早めに再開して、待ち時間1時間ちょっとで入場できた。



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入場すると年代を追ってゴッホの絵が各部屋に展示されている。

初期の作品は細かいデッサンが多く、自分の住んでいた周辺の、のどかな風景画と貧しい農夫の絵が多かった。
紙に鉛筆とペンで描かれた絵は、実に繊細なタッチで細部にわたって描かれており、当然のことながらデッサンには狂いがなく、

「あれー、ゴッホも絵が上手いんだねー」と、失礼な感想を持ってしまった。
ゴッホさんごめんなさい☆

しかし、ゴッホの生涯を見ると、始めは普通に就職していたゴッホが、後に独学で絵を学んだとわかり、ビックリ!



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へーっ!ゴッホって意外と細かいんだねぇ・・・・・
(写真はリーフレットより)


大胆で天真爛漫な絵を描く・・・・といったイメージだったゴッホ。
しかし、意外にも神経質で丁寧なのが、デッサンだけでなく多く展示されている手紙にも現れている。
手紙は、生涯文通していた弟のテオに宛てたものである。


ゴッホの手紙には、そのほとんどに小さなイラストが描かれていて、↑の写真はまだ大きいけど、実に字が小さいのだっ!
ほとんど見えないような小さな字で、きっちり真っ直ぐ書かれた文字と、端っこにちっさく描かれた絵。

日本でも字の小さい人は、気が小さいとよく言われているけど、相当に神経の細やかな人だと解る。

しかも手紙に残しておくには、勿体無いような素晴らしい絵ばかりだ。




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ゴーギャンと一緒に住んでいた家 「黄色い家」


この頃の絵のタッチは、ゴーギャンに良く似ている。
このあたりから、だんだんと黄色や明るい緑を多用して、あのお馴染みのゴッホらしい絵へ移行していってるのが興味深い。



ゴーギャンとゴッホは、この家で個性がぶつかり合い、大喧嘩をしてゴッホが自ら耳を切り取って病院へ運ばれ、以来 精神療養院で暮らすことになる。
この精神療養院で書かれた絵が、ゴッホらしい点描画として有名な作品群だ。


たしかに病んでこそ描ける不安な精神状態が最大限に現れているようにも見える。
じーっと見ていると、こちらの胸の内が、ぐらんぐらんとしてくるようだ。



この後、金銭的にも精神的にも頼りっぱなしだった弟との間に亀裂が生じ、ゴッホは麦畑でピストル自殺をし、芸術家らしい最後を遂げることになる。

37歳・・・・・・
死の少し前にテオに送った最後の手紙も、展示されていた。
英語のOKな人は、是非、読んでみてゴッホの心情を体感して欲しい☆



ゴッホ展は2010年4月18日まで
大人12ポンド
子供18歳まで4ポンド

この記事へのコメント

  • ねこのひげ

    おはようございます♪
    先日、ゴッホの初期作品が発見されたというニュースでやってました。
    倉庫で埃をかぶっていたのが・・・本物で大騒ぎ。
    でも、黄色い絵具のあふれるような後の絵画のほうがすばらしいですね。
    以前、心の病んでいる人が画いている絵画を見たのですが、すばらしかったです。
    ところが、病気が治るにつれて、絵が平凡に・・・・
    アートというのは、狂気が内包されてないとダメなのか?と思いましたですね。
    2010年03月03日 08:01
  • ノルウェーまだ~む

    ねこのひげさん、私も同感です!
    特に今回の展示は、ゴッホの初期の作品(多くはデッサン)から死ぬ前の頃のものまでが、順を追って展示されているので、とっても興味深いんです。
    デッサンは白黒なわけですが、初期の油絵や水彩画(!)も、ダークなトーンが多いんですね。
    狂気とともに色が鮮やかにタッチも踊るようなかんじになっていくのを見ていると、ゴッホが人に高い評価を受けられるようになっていきながらも、次第に病んでいくのを目の当たりに見る様で、胸が苦しくなります。
    2010年03月03日 09:42
  • マリー

    やはり“本物”は違うでしょうね~。
    彼の狂気のようなものは、実際に見て伝わってくるんだろうな。。。
    順を追って展示というのが分かりやすくていいですね。
    順番に見ていると、彼の心の動きも読めそうな気がします。
    自分の作品が後世の人にどんな影響を与えているか、知らせてあげたいな。っていつも思う。
    2010年03月03日 22:02
  • hino

    うわ~、いいもの観てきましたね!
    デッサンのタッチはやっぱりゴッホっぽいです。へええええ@@

    ゴッホ伝は小学校の頃読み、ゴーギャン展は昨年観て来ました。タヒチのゴーギャン美術館にも行ったことがあるんだ(と、喜び勇んで主張)

    感じ入って観れるまだ~むがすばらしい


    ゴッホ展、日本にもくるかなあ~。
    2010年03月03日 22:06
  • mig

    まだ~む★

    ゴッホ展行ったのね~♪
    わたしもこうみえて、印象派時代の絵画好きで、
    昔オルセーやルーブルでゴッホみたよ。^^
    わたしはモネがすきなんだけど、ゴッホは天才肌だよね~。
    そうか~37歳で亡くなっちゃったんだ、、、
    まだまだこれからって時だよね。。。

    >日本でも字の小さい人は、気が小さいとよく言われているけど、相当に神経の細やかな人だと解る

    あ、確かにそうかも、、、
    友達でも小さい字の人って。
    こないだ「医学と芸術」展にえっちゃんと行ったんだけど
    ダヴィンチの絵、凄い時が小さくてびっくりだったよ★
    2010年03月04日 00:59
  • ノルウェーまだ~む

    マリーさん、同感だわ。
    大体偉大な作家や画家は、後世に名を残しているけど、その当時はあまり評価が高くなかった人も多いから、天国からどんな風に見ているのか知りたくなるよね。
    2010年03月04日 02:03
  • ノルウェーまだ~む

    hinoちゃん、ゴッホ展良かったよ☆
    日本にもゴッホ展がきたら、もんのすごい混むんだろうなぁ…
    こちらもそこそこ混んでいて、人の間から見たりするようなかんじだったけど、日本ほどではないよね、やっぱり。とはいえ、背の小さい私は、外人の隙間から見るのは、ちと辛かった…
    年配のご夫婦が多かったのが印象的だったわ。
    タヒチでゴーギャン展って、すごいカッコイイ!
    周りの景色と一体になって、まさに絵の中に自分たちが入っているかんじになるんじゃないかしら☆
    2010年03月04日 02:08
  • ノルウェーまだ~む

    migちゃん、「医学と芸術」展に行ったんだ!?
    いいなーいいなーいいなー!!
    雑誌で紹介してたんだけど、「ヒーローたちの老人ホーム」っていうのが気になるぅ~
    ダヴィンチの絵って、小さいんだ?
    彼は芸術にも長けていて、更に科学も医学もできて、で、天才なのに紙一重のこっち側にいるからすごいよねー☆
    もしかして、『かみ』違いで神一重だったとか!
    2010年03月04日 02:15
  • ふっくん

    ノルウェーまだ~むさん。ご無沙汰しています。
    剱岳、点の記でコメントさせていただいた者です。
    日本では、明日、日本アカデミー賞授賞式が放送されます。
    剱岳が最優秀賞になることを願っています。

    http://www.japan-academy-prize.jp/
    2010年03月04日 09:18
  • 香蓮

    書き込みデビュー
    ゴッホは私も大好き!!!!
    この前日本で開催されたとき、行けなかった
    ゴジラ君、付き合ってくれなかった

    さてさて昨日はおひなさま。何かイベントあった
    家ではイチゴパーティーをしたよ
    2010年03月04日 11:29
  • ノルウェーまだ~む

    ふっくんさん、おはようございます。
    日本もアカデミー賞の季節でしたね。
    英国アカデミーで作品賞を取った「ハート・ロッカー」は訴訟騒ぎもあって大変そうですが、日本の映画の賞レースはどんなかんじでしょうか?
    剣岳は、何か賞を取りそうですよね。間違いなく☆
    2010年03月04日 16:54
  • ノルウェーまだ~む

    香蓮さん、コメントありがとう!頑張って書いてくれてうれしいわ☆
    ゴジラ君、付き合ってくれないなんて珍しいね~
    蟲師の反応はどう?
    彼の感想を是非聞きたいわ。
    昨日のひなまつりは、りょうたが塾だったので生ちらしをささっと食べて終わりよぉー
    2010年03月04日 16:56
  • みすず

    こんばんはー♪

    ゴッホ展いいですねー^^
    年代を追っててのがわかりやすくていいよね♪
    ど素人のわたしでも流れがわかりそう^^
    しかし、ゴッホが37歳で亡くなってるって知らなかった(T_T)若かったのね。

    絵を眺めるのは好きなので、ときど~き大原美術館へ行きます^^(倉敷にある美術館の名前)
    久々にまた行きたくなってきたわ^^
    2010年03月04日 21:14
  • ノルウェーまだ~む

    みすずさん、いいですねぇ~
    それこそ倉敷じたいが、情緒があって美術品みたいなところでしょ~☆
    かなーり昔に1度だけ行ったけど、心が洗われるような気がしたなぁ~
    2010年03月05日 00:17
  • サリー

    おおお、懐かしいなあ!
    最後にロンドンに行ったときは、ここで1人でクラナッハ展観ましたよ。マイナーかと思ってたらかなりの盛況で疲れた。広くないのにね。

    でもホテルがほぼお隣だったんで・・・。

    あれ、ロンドンも企画展とかは入場料、取るんだっけ・・・?
    ゴッホをまとめて観る機会はなかったから、うらやましいす。
    2010年03月05日 09:10
  • ノルウェーまだ~む

    サリーさん、便利ないいホテルに泊まったんだね~
    ロンドンの博物館・美術館も特別展は賃貸料の関係か、チケット代いるよね。しかも高いし…
    個人的に(?)やってる小さな博物館は有料だし、バッキンガム宮殿みたいな大掛かりなのもチケット代いるし、やはり興味を引かれるものは何故か有料が多いわ…
    もっとタダのところを開拓していきたいなー(笑)
    2010年03月05日 09:53
  • ひろちゃん

    まだ~む、こんにちは^^
    いつもコメント感謝です♪本日は、得意の(笑)会社からで~す(^^)
    ゴッホと言うと、まずヒマワリが浮かんでしまう私です
    (汗)彼の生涯を考えるとおおらかな性格ではないと
    わかりますが、やはりデッサンなど細かくて繊細なんですね^^亡くなったの37歳の若さだったんですね・・・とっくのとうに過ぎてる私(泣)

    中々、美術展とかには行けない(行かない?)私ですが
    まだ~むの記事読んでいたら、行きたくなりました^^
    今日は、真面目な?(笑)記事なので、ツッコミませんね(笑)
    2010年03月10日 16:22
  • ノルウェーまだ~む

    ひろちゃん☆コメありがと!
    会社にお勤めなのですね?
    いつも思うけど、お仕事もされてブログ記事も書かれて、すごいよね。
    私なんて主婦以外はニートだからさぁ~
    ブログでいっぱいいっぱいな生活って…(笑)
    2010年03月10日 17:42

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