え?じっとしていたら痩せない?・・・・確かに!
今回は邦画3本立て。 まだ~む的レビューは満点が★5

★★★
全身整形でトップモデルとして活躍中のりりか(沢尻エリカ)は、整形の後遺症で次第に肌が醜く崩れていく恐怖にさいなまされていた。
女王のように振る舞いながらも、若い新人モデルにその地位を奪われていく寂しさに耐えられず、ついに・・・
原作は漫画なのに、まんま沢尻エリカそのものの話。
華やかなトップモデルの頃のシーンとかが長くてちょっとタルかったけど、美しい体を持ちながらも満たされずに、自らの破壊願望に囚われている彼女の悲しい運命を思う。
全てを持っているのに満たされない人の気持ちなんて分からないけど(笑)微笑みながら自らの目にナイフを突き立てた彼女を見て、そのあっぱれな決意に思わず涙してしまった。
りりこのように破壊しつくしてあと、這い上がってきつつある沢尻エリカにエールを送ろう。

★★★
気弱な小学6年生マサオ(須賀健太)は、新任の教師(城田優)からふとしたきっかけで叱られ、以来理不尽に責められるようになっていく。
クラスの子供たちも同調してマサオを苛めるようになっていき、ついに死をも覚悟する彼の前に突如、全身青い少女が現れるようになるのだが・・・
原作 乙一ワールド全開だけど原作よりもジリジリと迫りくる恐ろしさは薄い。その分映像として存在する苛めの世界はリアル過ぎて目を覆いたくなる。
こんなにも辛い・苦しい・胸が詰まる・痛々しい映画があるだろうか?
だけどその辛さを自分の意志で乗り越えた者だけが、ラストの爽やかな青い空と、流れ落ちる感動の涙に出会えるのだろう。
まさにそれがこの映画の言いたいことだから。

★★★★
15歳の娘をレイプされて殺された父(寺尾聡)は、犯人のうちパシリをやらされていた少年から実行犯の情報を知らされる。
警察から情報がないことで失意のどん底にいた父は、犯人の一人を殺害し、さらにもう一人を雪山の菅平で探し回るのだが・・・・
今年公開された韓国版「さまよう刃」は、かなりグロくてエグイ。
日本版のほうが静かで淡々とした寺尾聡の表情が、私としてはより一層、大切な娘を無残に殺されて途方にくれる父親らしくて良かったと思う。
直接的なシーンをあまり見せないことで、悲惨な犯罪とやるせない思いをより上質に伝えている。
雪山のシーンの美しさと犯人の憎々しさは韓国版の勝ち。
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