「龍三と七人の子分たち」

北野作品大好きなねえねと、期待をいっぱいに胸を膨らませて試写会に行ってきたyo
最初から最後まで、小ネタ満載で笑いっぱなしだったけど、面白すぎる公式サイトとチラシに期待しすぎたかな～～
思ったより爽快感がなかった結末に、たけしもヤキが回ったかな？と・・・・

「龍三と七人の子分たち」　公式サイト（４月２５日公開）

＜ストーリー＞

同居する息子夫婦に疎まれる元ヤクザの龍三（藤竜也）は、ヤクザ仲間で賭け事大好きなマサ（近藤正臣）とつるんで、昔の仲間を集め「一龍会」を結成した。
会の資金集めに奔走する間にも、オレオレ詐欺に引っかかったり、布団の押し売りをされたりするうちに、「ヤクザ」と名乗らないだけで中身はヤクザの若手のグループを懲らしめようと、殴り込みに向かうのだが・・・・

自慢の龍の彫り物をみせびらかして、毎朝木刀を振る

ヤクザの息子として肩身の狭い子供時代を送ってきた息子（勝村政信）は、荒っぽい父にも穏やかに対処する気弱な息子。
街宣車で圧力をかけた会社が息子の会社だった・・・・というネタは、途中で予測がつくのでもっとコンパクトにしてほしかったけど、本当にありそうで笑える～～

実際「アウトレイジ」でも、一般の人が笑ってもないところで、本職の方々が「あるある～～っ！♪」とドッとウケていたりしたんだそうな。
この映画の小ネタも、きっとリサーチを重ねた真実に違いない（笑）

既に2本の指がない龍三は、金を用意出来ない詫びに更に指を落とそうとして・・・・

オレオレ詐欺の相手が元ヤクザだった～～というネタは、すごく楽しみにしていたのに結構早めに出てしまう。
それにしても、オレオレも布団や浄水器の押し売りも、実はひとつに繋がっていたのね。
いまや怪しい企業が展開する「まっとう」ではないものが、一般の生活の中に見えない形で入り込んできているという恐ろしさ。しかもそこには、義理も人情もない。

団地に寂しく一人住まいのマサのところをアジトにして・・・・

本職の人からリサーチしたマル暴おもしろネタは、本当にどれもウケるのだけど、それを羅列しただけになっちゃって、肝心の本筋の物語が散漫。
これだけ個性豊かな大物俳優が、どれもめちゃくちゃキャラの立ったジジイを演じているのだから、もう少し個々のジジイの駄目っぷりをクローズアップするほうに時間を割いたらよかったのに。

競馬で金をすってしまうところまでは爆笑なんだけど、金をすったのにキャバレー行くのはどうなの？

モキチ（中尾彬）の孫娘のキャバレーに押しかけてからのくだりは、要らなかったような？
今や繁華街を牛耳るオカマさんたちの、『往年のヤクザ』に通じる意外な人情を、逆に丁寧にしてほしかったかも。

最後の解決方法がスッキリしない私

駄目ジジイたちがおとぼけながら「新手の詐欺集団」をコテンパンにするのかと、ちょっと期待しすぎちゃたかな。
思ったより爽快ではないラストは、懐かしいヤクザのルールで締めくくった彼らを、泳がせておいて丸ごと吊り上げるズルイ警察で終結する。


小ネタで会場もずーっと笑っていたのに、今一つ私の中で最後の爽快感がないのは、「新手の詐欺集団」を見事に成敗する方法が、今はまだ見つからないという事実に気付いたからなのかもしれない。

Comments

[まっつぁんこ]

まだ～むはイマイチだったんですね。（笑）
「新手の詐欺集団」コテンパンにしたら嘘だろと思ってしまいそうな疑い深いわたくしとの違いかな・・・
わたしは最後のセリフで大笑いしてしばらく笑いがとまらなくて娘にあきれられました（何がそんなにおかしいの？）
ＴＢもよろしくおねがいします！

[ノルウェーまだ～む]

まっつぁんこさん☆
ＴＢごめんなさい。何度もやってみているのですが、一向に入る気配ないですねー？？？
私の方にもＴＢ入ってないようなので、きっとウェブリブログ側の問題なのではないかしら？
他の方のも入らないようだし…

映画は最初から最後まで笑っていたので、もちろん面白かったのですよー私が期待し過ぎちゃっただけ。

[まっつぁんこ]

たしかに！
TB来ないなと思ったらそういうわけだったんですね。
なんのアナウンスもないウェブリには困ったもんですね（笑）

[ノルウェーまだ～む]

まっつぁんこさん☆
ですよねー？
まっつぁんさんのＴＢも、きっと入れてくださっていると思うのだけど、入ってないでしょう？
いつ直るのかしら…

[にゃむばなな]

映画監督：北野武の面白さと、芸人：ビートたけしの面白さが混ざり合うこともないまま、観客に期待だけ膨らませておいて映画が終わってしまう。
そんな感じの映画でした。
何となくですが、ビートたけしという面白さに陰りが見え始めたようにも思えて、ちょっと寂しくなりましたよ。

[ノルウェーまだ～む]

にゃむさん☆
全く同感です～
確かにヤクザあるあるは、聞いているネタとしては驚いたり笑ったりするものが多いのだけど、そのあるあるネタを垂れ流しただけってかんじになっちゃってますよね。
もしくは宣伝が期待させすぎちゃうのかな…
PRで披露する撮影現場ネタも、ちょとすべっているかんじで、たけし残念ですわ。

[Ageha]

「新手の詐欺集団」を見事に成敗する方法が、今はまだ見つからないという事実に気付いたからなのかもしれない。

↑・・・ってことなんでしょうね。やっぱ問題提起してるんだね。
映画の世界だからスカッとって思うんだけど、リサーチの末にたどりついた結論はそういうことか～。なんか納得しました。
え～、警察がおいしいとこ持ってっちゃうの？ってのもなんだかな～でしたけど、じーちゃんたちを気にかけているようでちゃっかり利用してるわけで、ええひとなんていないのね。

[ノルウェーまだ～む]

Agehaさん☆
たけしの映画では一貫して、「ヤクザを動かせておいて結局一網打尽」というのが定番ですものね。
上手く使われちゃっているのでしょうね。
その辺りは、案外事実に近いのかも～～

詐欺集団を本当にやっつけるお話、誰か作ってくれないかしら…

[ふじき７８]

詐欺集団をやっつける話。
飛行機に二２人、死人が１人、なので、殴り込みに行くのは５人、バスに乗り遅れて４人、バスから出ていく老婆に蹴落とされて３人。バスはベンツを追いかけて衝突。衝突のショックで１人はムチ打ち、１人は腰をやられ、バスから出てこれるのは龍三ただ１人。木刀を構える龍三、銃を構える西。木刀で一喝。
そこに刑事が来て銃を持ってる西を逮捕。
「詐欺師同士のいざこざにホームから行方不明の老人や徘徊暦のある老人が巻き込まれたって善良な市民（龍三本人）から通報があってな。お前を追いまわしたあのバスに乗ってるチンピラ、お前の所の社員だけど、お前、随分蹴ったり殴ったりしたらしいじゃないか。お前ら両方ともじっくり話を聞かせてもらうからな」みたいな感じかな。

[ノルウェーまだ～む]

ふじき７８さん☆
いいですね～それ！！
その方がずっとスッキリ、見ているこっちもスカッとしますね。
たけしはギャグネタで締めくくりたかったのでしょうけれど、オチがちょっといまいちでしたよね。
たけしのギャグセンやや落ちたかなぁと思いましたもの。