アタゴオルで行こう岩手の旅☆雨ニモマケズ花巻~一関

花盛りの東京から、コート着てきて良かった♪の東北の旅、2日目。
ぽかぽか晴天の1日目と打って変わって、雲行が怪しいけれど、今日が観光の本番だから頑張って行こう!


昨夜のお料理がとっても上品、かつ手が込んでいて繊細で優雅だったので、期待に胸を膨らませて朝食へ☆広大な中庭が素晴らしい。
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朝食から物凄いクオリティーの高さにびっくり!
シーズンオフでお客が少ないのに、各廊下に飾られている活花は、翌日には活け替えられているし、何よりスタッフの多さにも驚き。
気持ちの良いサービスが受けられるのも、いい旅館ならでは。
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他にも海老しんじょうや茶碗蒸など朝からたーっぷり♪
カフェは場所を移して、中庭の見えるホールで。素敵なティーカップでサーブしてくれた女の子が新米だったのか、受け皿にジョボジョボと紅茶をこぼしてたのだけが、この旅館の唯一の失敗点かも(笑)


チェックアウトののち、「勉強があるんだから帰るっ!」という息子を、新花巻駅で一人新幹線に乗せる。
それにしても駅前にも駅にも何もないのねー
駅からそう遠くない所にある「宮沢賢治記念館(4月25日まで工事で閉鎖中)」や「宮沢賢治童話村」には目もくれず、3人で向かったのはここ↓
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羅須地人協会公式HP  花巻空港駅より徒歩20分。 花巻農業高校敷地内
季節的にも天候的にも荒涼としたかんじを存分に味わえる、高校の敷地の端っこにそれはあった。
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HPもあまりに地味で、まさか中に入れるとは思ってなかったのだけれど、サイトのご利用案内をよっく見ると、どうやら事務所にカギを借りに行けば中に入ることが出来るらしい。
しかし事務所が見当たらないYO??  下の畑にあるの???

諦めきれずいつまでもぐるぐると建物の周りを回っていると、パパンが農業高校校舎にある事務所にカギを貰いに行ってくれていた♪
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おりしも雨が降りだし、荒れた天気で隙間風がガラス戸をカタカタと震わせながらヒューヒューと音を立てると、農民の為に自給自足生活を試みようと必死になっていた賢治が、目の前にまざまざと現れるのだった。
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まさに「雨ニモマケズ」の世界に、冷たくなった手をこすり合わせる私たち。
防寒具を持たず寒さに震えていた生徒にかけてあげたという賢治のマント(実物)
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ここは賢治が花巻農業高校の教師を退職後、農民の教育の場として使っていた建物。
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のちに豪農の家に譲られ移築されていたのがまさにこの場所で、偶然にも花巻農業高校を新築する同じ場所だったという運命の巡り合わせなのだとか。すごい!
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それにしても花巻市は箱ものなんかやめて、こういった本物を観光の目玉として、もっと交通手段の利便性とか見学しやすい環境を整えるべきと思うわ。

このあとパパンがこの旅でどうしても見たかったという「イギリス海岸へ」
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賢治が生徒たちを連れてよく石を拾って研究していた、北上川の岸辺
綺麗な駐車場はあるものの、予想通り何もない・・・というか普通の川だし(笑)
曲がりくねった川のほとりは、実は↓のようになるらしいけど、護岸工事の進んだ現代では、水が干上がることはほとんど無いそう。
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川の近くに、帽子とコートの賢治のなりきりセットを貸してくれる喫茶店があるらしいけど、ここはパス

花巻駅前で、宮沢賢治の実の弟さんのお孫さんがやっているという喫茶店へ行って『イギリス海岸バームクーヘン』を昼食代わりに食べる。
ここでお土産選びにやたら時間をくってしまい、パパンはこの後、ダカールラリー並みのスピードで高速を一関に向かってひた走ることに。

5時の閉館までに滑り込まなくてはっ!と向かったのはこちら↓
「賢治と石のミュージアム」 公式HP陸中松川駅より徒歩3分 入場料大人300円
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閉館30分前になんとか滑り込み!
めちゃめちゃ石と賢治を愛している様子が溢れ出ている職員の女性が、こんな私たちも気持ちよく案内してくださる。
岩手放送の教育番組の撮影がちょうど終わったところらしく、そぼ降る雨の薄暗くなり始めた外のトロッコで、ピンポンパンのまんま衣装のご当地アイドル的女の子と、子供たち数人が楽しそうに遊んでいたyo
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ミュージアムとしてはほぼほぼ鉱物が並べてあるだけなので、私はどうにも間が持たないのだけれど、小学生の頃ディアゴスティーニで鉱物のシリーズを全巻集めたねえねの食いつきは想像通り。
女性職員も素人相手の丁寧な解説をパスして良い事に途中から気付いたらしく、もっとマニアックな説明にシフトしていくあたり、さすがプロ。

賢治の作品群を思わせるオブジェがあるトロッコの線路では、実際に乗ることができるらしいけど、女性職員がしきりと別のところを案内するからと急かして・・・・案内してくれたのはここ旧東北砕石場。   ↓
旧東北砕石工場 (産業近代化遺産として登録)
なんと!!昭和53年までは創業していたという東北砕石工場(ミュージアムに隣接)は、宮沢賢治が一時期技師として働いていたことがある場所。
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薄暗い坑道は、なるほど案内していただかないと迷ってしまうね。わお!!こういうのテンション上がる~~♪
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こんなに興味深いところなのに、HPには載ってないし、アピール度皆無。
事前に判っていたら、もっと早く着くように出たのに・・・・
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極めつけは、一緒に交じって集合写真が撮れる等身大フィギアたち(爆)
立っている右から4人目のニットに帽子が宮沢賢治。
実際の写真を再現したらしいけれど、賢治の隣に立つ立派そうなコートに白マフラーの人は、偶然居合わせた魚屋さんだそうww

写真を撮るとき、薄暗がりに皆がじっと此方を見ているので、ちょっとだけ怖かったぁ(汗)


この後一関駅近くで食事をして、今夜の宿泊所となる一関国民宿舎に到着した時には、既にとっぷり日が暮れていた。
風光明媚な猊鼻渓も見られなかったし、一人自宅で勉強中の息子に悪いからと、素泊まり3人で8000円(会社からの補助あり)の国民宿舎は、シーズンオフでガランとしている上に、外は風が強くて窓がガタガタ言うし、一人でお風呂に入るとなんだかすっかり怖くなって、大慌てで部屋に逃げ帰ったのだった。(だって、スリッパがあったのに誰もお風呂にいなかったんだもん・・・)

明日は晴れますようにと祈りながら、「雨ニモマケズ風ニモマケズ」な夜は静かに更けていった。


「アタゴオルで行こう岩手の旅☆盛岡・岩大~花巻温泉」
「アタゴオルで行こう岩手の旅☆中尊寺」

この記事へのコメント

  • セレンディピティ

    こんにちは。
    宮沢賢治の足跡をたどるすてきなご旅行になりましたね。「下の畑に居ります」の実物もご覧になったのですね!わー、私までなんだか感激☆
    砕石工場も実際に使われていたもので、命が宿っているのを感じますね。そうそう、新しく作る箱モノよりも、こういうリアルな展示が見たいですよね。貸し切りで貴重な体験をされましたね。
    2015年05月01日 16:06
  • マリー

    賢治の世界~!いいなぁ。
    面白い!
    あの記念撮影撮ったんだよね?まだ~むも中に入って撮ったんだよね?み~せ~て~~~(笑)
    2015年05月01日 22:20
  • ノルウェーまだ~む

    セレンさん☆
    羅須地人協会は実物なのですが、「下ノ畑ニ居リマス」は直筆ではないようですょ。
    そこに賢治が居たのね…という空気を感じることが出来て、なかなかに充実した旅になりました。
    セレンさんに感動していただいて、私も嬉しいです~~♪
    2015年05月02日 11:33
  • ノルウェーまだ~む

    マリーさん☆
    うふふ…混ざって撮った写真はまたいつか。
    はいチーズ!って行った時に動いたらどうしよう~とか思っちゃった(爆)
    2015年05月02日 11:47
  • みすず

    朝ご飯も豪華ねー^^
    美味しそう♪

    宮沢賢治の旅、楽しそう^^
    フィギュアはなんだか怖そうね^^;
    等身大って凄いなぁ^^;
    2015年05月03日 09:52
  • とらねこ

    おー、賢治づくしですね。
    「下ノ畑ニ居リマス」はもしや、賢治の自筆?…んなわけ、ないか(笑
    あと、行った場所が太字&文字強調されるようになって、見やすくていいですね♪
    トロッコの路線、この写真味わいがあってすごくいいなあ…
    いかにも賢治の世界ですね。
    2015年05月05日 19:10
  • ノルウェーまだ~む

    みすずちゃん☆
    フィギア笑えるでしょう?
    じっとこちらを見ていて、薄暗がりで出会ったらビックリしそう(爆)
    勿論、混ざって記念背撮影してきたけど~~
    2015年05月09日 20:16
  • ノルウェーまだ~む

    とらねこさん☆
    「下ノ畑~」は私も最初直筆!??と、ぬか喜びしちゃったけど、こんなに大きく書く必要ないんだもんね(笑)

    見易かった??良かった~♪
    私は結構旅行前は、旅行案内のHPとかより個人のブログなど検索する人なので、これから旅行に行く人が参考にしてくれるかなって思って☆
    賢治ワールド満喫してきたわ~♪
    2015年05月09日 23:28

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