どこか懐かしい時代の、どこか懐かしい刑事サスペンス。
「さらわれた娘を誘拐犯から奪還し復讐する」で毎度お馴染みのリーアム・ニーソンなのに、どこが新しいの??と思ったら、これが大間違い!
憂いを含んだリーアムの本物のハードボイルドは、特殊能力などなくても犯人を追い詰める「しっかりと地に足の着いた」ストーリーが実に見事☆
必見!!
「誘拐の掟」 公式サイト(5月30日公開)
<ストーリー>
殺人犯を射殺した際に、誤って少女を死なせてしまったことで警察を止め、私立探偵をしながらアルコール依存症克服の集会に参加しているマット・スカダー(リーアム・ニーソン)は、麻薬の仲介人をしている男(ダン・スティーブンス)から、身代金を支払ったのに殺された妻の復讐をしたいから犯人を連れてきてほしいと依頼される。
一度は断ったものの、調べるうちに多くの類似の犯行が彼らの仕業と確信したスカダーは、少しずつ犯人像に近づいていくが、そんな時に美しい少女が誘拐され・・・・・
妻を殺された夫の役は、今ブレイク中のダン・スティーブンス
「ダウントンアビー」から「ナイトミュージアム3」のコメディ色の強い役まで、これから益々楽しみな英国人俳優。
出過ぎず脇役過ぎず全編に渡って登場するかんじがGOOD.
アル中で元警官・・・・って、今までの役柄と変わらないじゃん~~と思ったら、地道にコツコツ調べ上げ、いざとなったらちゃんと活躍っていうのが逆に新しい(笑)
大掛かりなアクションなどなくても全く物足りなくないのは、ひとえにリーアムの『本物の』渋さと、醸し出す『人間の大きさ』『根底にある愛と正義』に、まがい物っぽさを感じないから。
怪しさ満点の男が・・・・・来る…きっとくる・・・・・キターッ!!
迫りくる恐怖や、犯人を少しずつ見せて行くところ、じりじりと近寄っていくのに相手が一枚上手・・・・・な焦燥感など、サスペンスの王道をいきつつも、ラヴシーンだと思っていたらまさかの?な冒頭の演出など、とにかく見事!!物語の展開も非の打ち所がない。
今なら監視カメラで足が付きそうな大胆不敵な犯行を重ねて行く
実在した猟奇殺人鬼ローレンス・ビッテイカーとロイ・ノリスを彷彿とさせる(実際似てるyo?)二人組は、犯行の棲み分けが出来ているので二人組をやれる。
一人はレイプ目的、ひとりは解体好き。
映像としてはひとつもグロイシーンは出てこないのに、猟奇殺人のその凄惨さをありありと「想像」させる技術もまた秀逸。
図書館で拾った少年との関係も、不自然さはひとつもない
押しつけがましくなく少年を導くリーアムのスカダーが、ヤサグレているのに本質的なところで正義と愛情を持っていて実に魅力的☆
この魅力あふれる人物像が、この映画をうまく引っ張ってくれているに違ない。
美人は徳か?危険か?
13歳の美しき少女は、今作が女優デビューのダニエル・ローズ・ラッセルちゃん。
こりゃさらわれるわ。
妻を殺されたケニーの兄ボイドの最後の独白が・・・・あわわ・・・
物語にひとつも違和感を感じないのは、原作のマット・スカダー"シリーズの一編「獣たちの墓」がしっかりしているからなのかも。
コンピューターなしには物語が語れない現代において、地に足が付いた物語というのは、この頃(2000年)じゃないともう出来ないのかしら?
アクションなし、CGなし、その分魅力がたっぷり詰まったリーアム兄さん☆絶品デス
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この記事へのコメント
SGA屋伍一
そんな殺伐とした話だからこそ、スカダーとTJ少年のなにげないやり取りには心があったまりましたです
ノルウェーまだ~む
そういったホラー的、サスペンス的にもぐっと惹きつけるお話になっていたからこそ、「リーアム兄さんの『いつもの』アクションもの」で終わらなくて済んだのではないかな~
TJ少年との関わり方が凄く良かったよね☆
yukarin
リーアム・ニーソンが演じると探偵も刑事になっちゃいますが面白かったです。よくある誘拐ものですが、いろいろ勉強になりました←何が? 笑
グロい映像はないのに猟奇的なものを感じましたね。
あ、ダン・スティーブンス...いいですね♪
ノルウェーまだ~む
そうそう、猟奇的なのにグロくない、でも猟奇的な怖さはじわじわと伝わってくるのよね~
その辺がとっても秀逸だと思ったの。
色々勉強にもなったし?(笑)