今日もお義母さん(86)から電話があった。
銀行の通帳と印鑑を失くしてしまって(2回目)お金をおろすことが出来ないため、金庫に閉まっていたお金を出そうとしたのだけれど、ダイアルをメモした紙を失くしてしまって開けられないのだそう。
つい先日はトイレにパンツを流して詰まらせてしまったお義母さん。
通帳はヘルパーさんが怪しいと言い、トイレは何年も前に田んぼを小学校に貸出していた時、子供にトイレを使わせてあげたときに流されたものだと主張する。
ジュリアン・ムーアは本当に演技上手い。受け入れがたい事実を認めた瞬間の彼女の号泣が涙を誘う。
でも何かが違うのよー
若年性アルツハイマーだとこうなの?優秀な博士だったからそうなの?監督がALSの難病を抱えているからそうしたかったの?
大事なことを忘れている。この手の病は「自分が忘れていることを『忘れる』病気」なのだと。
「アリスのままで」 公式サイト
<ストーリー>
アリス(ジュリアン・ムーア)は最近道に迷ったり物忘れがひどく、病院で若年性アルツハイマーであると告げられる。
医者の夫(アレック・ボールドウィン)や聡明な長女のアナ(ケイト・ボスワース)、医学生の長男(ハンター・パリッシュ)もそんな母に優しく寄り添っていた。
唯一心配の種だった次女のリディア(クリスティン・スチュワート)とは衝突が絶えないが、次第に子供の顔や自分の名前さえも忘れ・・・・
優秀で美男美女の一家は非の打ちどころもない、しかも家族思いの優しい子ばかり
役者志望のリディアだけが唯一心配だなんて、なんて贅沢な・・・・・
いかに輝かしいキャリアを大切に誇りに思ってきたかが、物語の端々に現れる。
家族性アルツハイマー病は100%遺伝するとして、自らも陽性の診断が下っても果敢に双子を出産する決意をする長女が逞しい
何かと妹と喧嘩になる姉のアナは、価値観が母と同じ。
アルツハイマーである母への対応で、ひょっとした拍子にアリスの自尊心を傷つけていると気付かない事が、日ごろ優秀な家族から距離を置いて生活する妹リディアには痛いほど判るのだ。
教師の座を追われても、アルツハイマーについて講演する機会を得る。無事に終えたアリスに拍手の嵐
思わず一緒に拍手しそうになった見事なスピーチ。
リディアのアドバイスも取り入れて理解しやすい言葉で綴られた文章を、マーカーを引きながら必死で話す姿を誇らしく見守る家族。
アリスがアリスであった最後の瞬間ともいえる。
実際、これがあったことでアリスは尊厳を失わずに、様々な能力が失われていく恐怖とも向き合うことが出来るようになっていくのだ。
クリスティン・スチュワートがなかなか素敵☆
相変わらず不愛想だけど、コンプレックスをばねに独自の道を歩もうとしている次女の役にピッタリ♪
ヴァンパイアから解放されて、何やら顔の色もいいかんじ?
「私が私でいられるあいだに、長期で休みを取って旅行しましょう」という約束は・・・・・?
メイドを雇って資金が不足したのか、休みを取ってアリスに付いててあげている時間が多くて旅行まで手が回らなかったのか、約束が果たされたかどうかは描かれない。
色々と失われても最後に残ったのは、アリスの本来の「愛」だけ・・・・・と、美しく締めくくったけれど、なんだか綺麗に終わり過ぎ。
ジュリアン・ムーアがアカデミー賞を受賞しただけのことはある演技で圧巻なのは間違いないけれど、アリス目線でぐぐっと観客に追体験させる前半から、打って変わって感情を失っていくアリスを見つめる介護者の目線になった後半では、物語が薄くなってしまう。
痴呆が進んで初めて母娘は打ち解ける
淡々と穏やかに接する夫の最後の涙は胸を打つが、所詮アリスがアリスでいられる間の尊厳がちゃんと守られた話であって、介護者の感情はあまり掘り下げられない。
アリスは常に手首に「アルツハイマーである」というプレートのついたブレスレットをして自らの病を認識しようと努力しているけれど、「忘れることを忘れる」ようになってきたら、もっと大変な症状が起きているはずなのだ。
GWに私がお世話したことも、パパンが先週帰省したことも忘れているのに、「松山へ帰る飛行機代を貯める為に旅行にも行かずに頑張ってるけど毎週のようには帰れないのです。」と話すと、「春に岩手に旅行したじゃろ?」と言われてしまう。
『そこは覚えてるんかーいっ!?』という感情を抑えて、私が私のままでいられるのはいつまでなのか?
そのあたりが抜け落ちて綺麗に締めくくったこの映画に、やや消化不良な気持ちが拭えないのであった。
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Excerpt: 監督 リチャード・グラツァー/ワッシュ・ウェストモアランド 主演 ジュリアン・ムーア 2014年 アメリカ/フランス映画 101分 ドラマ 採点★★★★ 経験や知識がその人となりを形成してると思って..
Weblog: Subterranean サブタレイニアン
Tracked: 2016-02-13 12:15
アリスのままで
Excerpt: 『アリスのままで』---STILL ALICE---2014年(アメリカ )監督: リチャード・グラツァー ワッシュ・ウェストモアランド 出演:ジュリアン・ムーア、アレック・ボールドウィン、クリステ..
Weblog: こんな映画見ました~
Tracked: 2016-07-14 21:08
この記事へのコメント
オリーブリー
ジュリアンは素晴らしかったけれど、わりと淡々としていましたね。
陽性反応が出た長女が取り乱したり、彼女の夫が理不尽なこと言ってみたりしても不思議ではないところ、みなさん、受け止め方がしっかりとしてました(苦笑)
アリスが「ガンなら良かった」というのがまた切なくて。
闘病の辛さに優劣はないけれど、苦しい時に支えとなる楽しい思い出や家族、自分が培ってきたことも忘れるのは私も嫌だな。
まだむさんの義理母さんも高齢者特有の状態なんですね。
主人の両親(89&82)は、喧嘩しながら暮らしているからか、頭も体もまだまだしっかりとしています。
でも銀行や証券会社からはよく確認の電話が主人にかかってくるけど(爆)
とらねこ
おや、ノルさんも試写会にいらっしゃいました?気付かなかった。
ノルさんは割と後半部分に不満だったのですね。
この作品では忘れていく本人の気持ちにフィーチャーする、という事の方がやりたいことだったのでしょうね。
でも、自分が介護したことも忘れてしまったら、相手に対してモヤモヤが残ってしまいますよね。
ノルウェーまだ~む
そうなんです。アリスも家族も取り乱すのはほんの一瞬、なんだか品位を保つこと、学識がある過去の栄光を失わないことに気持ちがいっていて、淡々と冷静すぎる気がしたわ。
私みたいに最初から何もない人間としては、失うものが小さかったら?とそれこそ闘病の辛さに優劣をつけられたような…
ずっとボンヤリしてしまうより前に、もっと葛藤があったはずなのに~~
お互いこれから本格介護が待っているのね。ある時急にガクンとくるけど、実は随分前から始まっているという…頑張りましょう☆
ノルウェーまだ~む
これは試写じゃなくて公開して最初の月曜に行ってきたのよ~~
最近全く試写当たらなくて(涙)
本人にフィーチャーした場合、本当はもっと混乱した状態を描くべきで、後半はかなりボンヤリした状態ばかりになっていたので、あたかも最後までアリスのままでいられたかのようなかんじになっていたのがなんとも…
なんかもっと家族共々ジタバタして尊厳も何も一度なくなってから、最後に残ったのは「愛」とならないと~って思っちゃった。
セレンディピティ
私もこの作品、見に行こうと思っています。
きっとショックを受けるだろうな~と覚悟していましたし、ジュリアン・ムーアの白熱の演技が見れるものと期待していましたが、意外と淡々とした感じなのですね??
本人に感情移入するか
家族の立場で見るか
によっても受け止め方が変わってきそうですね。
ノルウェーまだ~む
淡々としているのは家族なのです。
ジュリアンの演技は素晴らしいので、十分本人に感情移入しやすいのですが、後半のボンヤリとしはじめてからは、感情移入しようにも出来ないわけで。
もっと凄まじい現実があるはずなのに、家族が落ち着いていて感情があまり見えてこないんですよね。
もう少し家族の心の葛藤も見せて欲しかったなぁ。
yukarin
もっと重いお話かと思ってたんですがわりとあっさりな感じでしたね。
ジュリアン・ムーアの演技が素晴らしかったです。
病気のおはなしというより家族のおはなしでした。
あまり重いと頭に残りそうなので物足りないくらいで良かったかもしれません。
にゃむばなな
やっぱりこの女優さんは凄いですね。
ノルウェーまだ~む
そうそう、思っていたよりもあっさりでした。
「私の中の消しゴム」みたいに号泣するかんじかと思っていただけに・・・
アリスが立派な学者さんだったのだという事に目が行き過ぎて、何もなくなっても愛だけは残る~~の部分が薄くなっちゃったように思いました。
でもずしっとし過ぎても、辛いから物足りなくていいのかな…
ノルウェーまだ~む
本当に見事でしたね。
ツンデレ効果というか、取り乱さない強い女性であるからこそ、本音を見せて思わず号泣したところは、本当に心揺さぶられました。
彼女にぴったりでしたね☆
きゅうり
7月3日に愛媛で地震(震源は海)がありました
うちは、震度1だったけど長く揺れました
4日の夜中にも揺れて昨日ほどのゆれではなかったけど
私は気づきました
今度の震源は内陸で松山にも近かったのでは-
ちょっとお知らせまで…
で、春に岩手旅行に行ったように(家族で計画を分担されていることにより、見どころを押え、時間もよろしく移動の手配もしっかりされている!スゴくできる人材ばかりで!)
そんな広島旅行を作ってぇ~そして私も合流させて下さいませ☆私、釣り大好きだし
ついでに松山よって帰ったらいいじゃん
受験生の息子様はうちの近所の公民館で、うちの坊と一緒に勉強してくれると助かります
ヒューローリーが出てた映画ネバーランドを見てきました
アリスのままで見たらよかったです
見たらちゃんとこの映画のコメント書きます
ノルウェーまだ~む
その後どうされているかなー??と思っていたのよ~
あらら、地震があったのね。お義母さん何も言ってなかったわ…お知らせありがとう~~
広島旅行もいいですね!
でもさすがに今年は受験生だし、息子を一人残して、夫と交代で松山介護帰省することになっているの。
勉強頑張っている??
夏休みが勝負!って三者面談で言われたわ~~
マリー
うん・・・タイトル通り「アリスの物語」だったね~
介護者の方はそんなに重要ではないような・・・実際は本人よりそっちの方が大変なんだけどね。一応経験者だから言えるけど(苦笑)
特に夫が(顔から悪人顔でアカン 爆)自分のことばっかり!
そして宣告受けた長女が冷静すぎ。
この2点に違和感ありすぎ~~~。
でもジュリアンの演技はよかった。
zooey
なんだか綺麗に終わり過ぎ、本当にそう思います。
淡々と描くのはいいんだけど
こんな病気を抱えた人がいるのに、家族が淡々と過ごせるわけないじゃないの、と。
私でさえそう思うのだから、
お義母様を抱えたまだ~むさんが思われるのは無理ないと思います。
ジュリアンの演技はすばらしかったけどね!
ノルウェーまだ~む
そうねー題名通りアリスの物語に焦点を当てているから、家族の苦悩はさらっと流したのかもだけど、それを踏まえても、キャリアと自尊心を失うのが辛いという話になっていて、私はちょっと気に食わないというか…
若年性のアルツハイマーはそりゃ気の毒だけれども、忘れていく恐怖も苦悩も老人だって同じなのだし、一般の人だって同じように苦しむのに、なんとなく頭良かったのにバカになっていく自分は特別かわいそう…みたいになってて、そこが嫌だったなぁ。
頭脳を失うことより、痴呆というのは人間性を失うほうが恐怖なのに…
ノルウェーまだ~む
ですよね~
家族も自分ももっとジタバタして、それを乗り越えてこそ、行きつくのが次女のところだった…とするべきなのに。
穏やかにボケていくなんて都合のよい訳ない、優秀な人だったからこそ、恐怖→葛藤→拒絶の、この拒絶の部分が重要だったのにと思うのです。
たいむ
アリスでなくなった最後までジュリアンはやり通していたけれど、そういわれてみれば、アリスがスピーチをやり遂げたところで物語は終わっていたように思います。
ならばあそこがクライマックスで、あとは後日談で良かったのではとか思ったりも。
身近には体験していないのだけど、もっと痛々しいものと思っています。
我が身に置き換えつつも、家族の部分はもう少し掘り下げてあったら良かったですね。
ノルウェーまだ~む
そうなんです。
アリスは優秀な教授でなくなった時点で「アリスではない」状態になって、それを物凄く悲しんでいるというお話でしたよね。
最後を「自分自身もあまり判らなくなった状態でも『愛』について語れる」普通の愛情深い母として終わらせたかったのなら、当然家族の事を掘り下げるべきだったと思うのです。
きゅうり
アリスが「立ち上がるとブザー音が鳴る装置を付けられるような老人施設」に行かずに済んで、本当に良かった
5月に熱中症にかかった折、精神的な頭痛と間違われ
脳神経外科に入院しました
転倒防止を理由にベットの下にマットを置かれ、立ち上がると看護婦さんが来るようになっていました
本当にぼけた老人のように扱われ、まるで「カッコーの巣の上で」じゃん!と…退院したい理由を泣いて説明して家に帰りました
イギリスでは自分の将来のキャリアーのために恋人とも円満に分かれ、エックスボーイフレンドといって友人としてつながっているくらいだから、旦那と息子がキャリアーを取ったのはそういうものかと思ったかな
旦那の役の人は最初見た時から、この人アリスを置いていくんだろうと伏線を張っていたような顔で、どこかの映画で見たのだけれど~とずっと考えさせられました
それから、前回のお返事コメントのなかでわからないことが…ご主人と交代で松山に行くのに、なぜ「息子を一人残し」なんだろう
ノルウェーまだ~む
5月にそんな大変な体験をしていたのね…ちっとも知らなかったわ。
最近も凄く暑いから、熱中症には気をつけてね。
イギリスの話は映画の話?きゅうりさんの話?
確かにアリスのご主人はキャリアを取ると思ったわ。でも生活するためには仕方ないことなのかも。
彼もしばらくは一緒にいてあげたみたいだし、いよいよ判らなくなってから仕事に戻ったのでしょうし。
松山では3日ほど私とパパンが一緒にお義母さんを旅行に連れて行ってあげようと思っているの。独りでやるのは大変だから~~
そのあと私だけ残るのです。
きゅうり
【イギリス英語とUKライフandカルチャー】が学べるようにできていて、ロンドンに住んでいる時すごく助けになりました
ノルウェーまだ~む
まあ、そうだったのね!びっくりした~
ちゃんと勉強してて偉いわ。
イギリス人にかかわらず、わりと欧米の人はそういうところありますね。