サスペンスとしてのドキドキ感にホラーチックな過激さをプラスしているのが、ちょっと珍しい。
想定内の展開と、想定外のホラー演出、あり得ない新法律の制定は突飛なのだけれど、倫理を超えて作られる捻じ曲げられた法律を題材にした物語は、案外時代の「今」を物語っていて深いのかも？
＜ストーリー＞
立派な家を増築したばかりのジョージ（イーサン・ホーク）は、セキュリーティー会社のトップセールスマン。
パージ法の制定により、営業成績は伸びるばかりだった。
この日も夜の７時から始まる１２時間のパージを、万全の警備で乗り切る予定だったのだが、幼い息子が助けを求める黒人を家に招き入れた事で・・・・・
殺人を含む全ての犯罪が無罪になるという１２時間。
どんなに堅牢にシャッターを閉めても、放火されたらおしまいでは？？
『完全なセキュリティー』なはずが、電源を切られたら『不完全』になることに、営業のジョージですら目をつぶっていたとは・・・・
突っ込みどころ満載な映画～～と観ながら思っていたけれど、『おおむね完璧』だから売ってしまえばこっちのもの～～な、ビジネスのあり方が問われている様でもある。
その実、富裕層以外は死んでもＯＫという、恐ろしい狙いがあるこの法律。
全ては富裕層に得になると思いきや・・・・
そんなにも人は他人を傷つけて「面白い」と感じるものなのかしら？まずはそういう発散方法があるという発想が恐ろしいwa
でも～～そんな若者を狩る人はいないのかな？
いずれにしても、富裕層ならこの日に海外にでも旅行に行けばいいのにね・・・
白いドレスで参戦する狙いは、なるほどホラー演出☆
家の中にも外にも潜む恐怖。
追い詰められる家族～～～地下室にもっと堅牢なシェルターでも作っておけばいいのに・・・・
シェルターといえば「パニックルーム」を思い出す。
戦争をしたい人たち、過激なテロ集団に加担したい人たち、殺人を含め人を襲って『発散』するような人間が、少なからずいるとしたら、本当に怖い世の中だ。
「いるとしたら・・・」ではなく、古くから自然災害、病気の蔓延など社会情勢が不安定になると『魔女裁判』など弱者が血祭りにあげられるような事が実際に起きてきたわけで。
集団心理がもたらす狂気が、人々の闇の部分に隠されているとしたら・・・・と思うと案外Ｂ級映画テイストなこの映画も、実は結構深いのだったりして。
でも一番怖いのは、普段はニコニコとしているのに実はこちらに対して不満を持っている友人？
ああ、恐ろしや・・・・
この記事へのコメント
とらねこ
今『パージ：アナーキー』がやっていて、第三弾も製作決定したそうですね
アクション処理があまり上手な人ではないので、見ていて眠くなってしまいました…。
私はこのシリーズはDVDでいいかも。
ノルウェーまだ～む
夜のシーンも多いし、確かにちょっと眠くなっちゃうかな。
続編のほうが評判いいの？
でもきっと観ないけど。
ふじき７８
善意で助けたら牙を剥かれ、少年の善意の正当性が証明された途端、その善意を覆すような展開になる。なかなかブラックな設定です。
ノルウェーまだ～む
気に入られたのですねー
善意があっさり裏切られるかんじとか、確かにブラックです。
でもラストの展開は、予測が付いちゃったりして、ちょっと捻りが欲しかったかなぁ。