「マネーモンスター」☆息詰まる展開

もっとエンタメ的な映画と思っていたので、最後までひやひやさせる息詰まる展開と、硬派を貫いたラストのシーンにかなり衝撃を受けることとなった。
見応えのある作品。

「マネーモンスター」　公式サイト

＜ストーリー＞

人気番組「マネーモンスター」のMCを務めるリー（ジョージ・クルーニー）が、いつものように台本を無視した演出をしているのかと思っていた矢先、スタジオに入ってきた若者がいきなり銃を取り出してリーを人質に取った。
人為的な操作によって全財産を失うことになったカイル（ジャック・オコンネル）は、真相を説明しなければ爆破すると、爆弾入りベストをリーに着せる。
自分の無自覚な情報によって、人々に大損害を与えたと理解したリーは、生放送を利用して事実を暴くことを手伝うと申し出るのだが・・・

よくある、よくある！いかにもアメリカっぽい番組～～ジョージはこういうのが本当に似合うよね

誰もが一儲けしたくて、株の情報番組を見たりする。
だけどそこで誤った情報を流されたら・・・・と思うとぞっとするwa

いきなりのスタジオジャック！！ぐんと緊張感が漂い、ここから一気に最後まで駆け抜ける

親指をスイッチから離すと爆発する装置って、その割にあちこち触って「そんなことしたら危ないでしょうー？？！」とヒヤヒヤの連続。
でもなるほどそう言う訳だったのね。

テレビマンの使命を背負ってスタジオに残る勇者たち

まさに『報道が命』
爆発の危険を顧みず、思わずテレビマンの使命を全うする勇気は凄い☆
一番驚いたのは、カメラマンってずっと後ろ向きに歩いてもちゃんとまっすぐ歩けるのね・・・・ってところ（笑）

問題の株の操作とか、愛人が秘書とか、事細かに説明しないでもちゃんと詳細を伝えるところが巧い

実際、株もよく分からないけれど、リーマンショック頃の我が家の上の住人は、連日夜中にずっとわーわーと怒鳴っていたと思ったら、大損害が出たのか精神を病んでしまい、大切にしていた真っ赤なポルシェもいつの間にか無くなっていたという生々しい記憶が蘇っちゃった。

爆発の危険があるのに野次馬が増えたり、庶民のヒーローの生中継に浮かれる人々、気の毒な結末は結局あっという間に忘れ去られ、貧しきものは命を落としても、富める者は早々に復活していく世の中。
そんな理不尽な現代の闇を上手く描いていた。

MCのリーとディレクターのジュリア・ロバーツの表面には見えないけれど深い所で絆が結ばれているラストシーンも実に秀逸。
回想シーンとか愛憎劇とか無駄なところを一切省きながらも、伝えるところはちゃんと伝えている。

結末には賛否あるようだけど、私はこれで納得。
哀しいかな勧善懲悪ではないのが世の常だものね。

Comments

[ボー]

ジョディ・フォスター監督という興味で観ましたが、しっかりできていましたね。
大物主演コンビで安定感あるし。
ラストは否定はしないけど、（彼の行動について）ほかに、やりようがあったのでは？と思いました。

[ノルウェーまだ～む]

ボーさん☆
犯人の行動は短絡的でしたけど、似たような通り魔やテロ事件など実際あるので、他にやりようがあっても本人には思いつかないのだと思います。
それまでぴったりと寄り添っていたリーが距離を置いたことで「危ないよ～」と思ったら案の定でした。

[ここなつ]

こんにちは。
私はこの作品面白かったです。
才女のジョディー・フォスターの手腕が光る作品でした。
実は、この作品に出てくるテイストのジョージ・クルーニーが好きなんです。ちゃらっぽいけど、割と真面目にやる時はやる、みたいな。
しかし、素人が金融商品に手を出しちゃあいかんのね。

[ノルウェーまだ～む]

ここなつさん☆
私もとても楽しめましたよ～
ジョディ・フォスターの才媛ぶりが光ってましたね。
ジョージもそれぞれがぴったりハマったキャストで、話もしっかり丁寧で無駄も削ぎ落としていたし言う事なしです♪

[にゃむばなな]

この映画って結構シンプルなんですよね。
やっぱりそこが「男には頼らん！」精神が強いジョディ・フォスター監督らしいのでしょうね。
フェミニスト映画を撮る女性監督や普通の男性監督なら回顧シーンとか満載になりそうですもんね。

[zooey]

そう、これは面白かった。
芸達者な役者たちも、自分の役を楽しんでいるという感じでしたね。
それにしても、呼び出された犯人の恋人、ああ出るとは…（＠＠）

[ノルウェーまだ～む]

にゃむばななさん☆
そうなんですよ～
要らない所は削ぎ落として、シンプルなのにふとしたシーンでしっかり説明もしてる、チャラチャラしたり情に訴えようとせずに、凛々しく仕上げる、さすがジョディ・フォスター格好いいです！！

[ノルウェーまだ～む]

zooeyさん☆
私もそこはおやおや？！と思いました。
ここは日本人なら世間体を気にして、思ってもみない事行って、同情を買おうとしたりしそうですが、ハッキリ物申す！ってかんじがなかなかでしたね☆

[ふじき７８]

これが日本だったら「がっちりマンデー」かな。株買ったらすぐ倒産しちゃったみたいな。加藤はクルーニーと違ってうるさいからすぐ撃たれてほしい。

[yukarin]

こんにちは。
変にむだな所がなかったのは良かったですね。
結末は...アメリカらしいなと思ったのでした。
たしかに勧善懲悪とはかぎらないですもんね、、、

[たいむ]

見やすい映画でしたね。
ラストには私も同意。
一矢までは報えなくても一石は投じられたから。
ほんと世の中って理不尽で酷なのだわ。

[ノルウェーまだ～む]

ふじきさん☆
「がっちりマンデー」に乱入した人が居たら、ジャイアントスイングしてやっつけようとして、ぐるぐる回っているうちに撃たれる的な？

[ノルウェーまだ～む]

yukarinさん☆
無駄を省いて演出も見事でしたね～
結末はアメリカらしいというより、私はいつものハリウッド映画的結末じゃなかったのが、かえって好印象と思いました。

[ノルウェーまだ～む]

たいむさん☆
やっと一石を投じても、すぐに世の中に忘れ去れれてしまう、なんとも理不尽な世の中だよね～～
このやりきれない思いが、この映画の最大の武器となったのではないかな☆