2代目が閉めることになった洋服店を、娘婿が新しく和食店としてその「想い」を引き継ぐことになったという、愛情あふれるお店。
本格的なお料理のひとつひとつに、その愛情がひしひしと伝わってくるのだ。
「島田洋服店」 公式HP三軒茶屋から3分 テーブル5名カウンター5名の小さな和食店
↑写真は先代の「島田洋服店」紹介冊子表紙


洋服店時代に布地を置いていた棚には、代々伝わるアイロンやミシンが飾られている。


お料理はご亭主おススメのコース5000円一択
連れてきてくださったお茶の先生のお母様のお知り合いのお店という事で、ご厚意でカウンター席に陣取らせていただいたら、優しく穏やかなご亭主の包丁さばきも目の前で拝見できて感激!!
冷たい先付のあとは、冬瓜の上に穴子の温かいお椀。
香り高い生ワサビと、優しいお出汁が究極に美味☆
普段和食のお店に行かない私が和食の美味しさに目覚めてしまったwa!!
お刺身は珍しいウメイロとハモ、酢味噌の爽やかな柚子の香りが絶妙☆
ウメイロというのは紫がかった青色に背中の鮮やかな黄色が特徴的なスズキ系のお魚。
これで身が淡いピンクなんて、ハイソなパリジェンヌばりのお洒落さんだこと!お味はさっぱりとしてコリコリとした歯ごたえが美味。
と、藁が燃える良い香りが・・・
藁の炎で炙ったキス
キスを半生でいただくのって初めて!!最高の身の締まり方で、カボスと塩でいただくと絶品☆
脂がのっていて今回一番美味しかったノドグロのお寿司 甘辛いタレが上品でほんの一口サイズなのが惜しいくらい(笑)
奥からじゅんさい、トマトの甘酢漬け、鴨とイチジク、いさきの雲丹焼き、クリームチーズのカダイフ巻
カダイフは元々はトルコのお菓子に使われているもので、最近はフレンチでも良く見るとうもろこしと小麦粉を麺状にしたもの。
お菓子なら餡の上に巻いたり、フレンチならお魚に巻いて揚げて出てくる。
クリームチーズと合わせる事によって、濃厚でサックリまったりした食感も楽しめる1品に。
京都の茄子とタコの煮物
タコがとっても柔らかく煮えてて嬉しい。優しく暖かい味わい。
ここで土鍋で炊いてくださっていたご飯と香の物が登場。
実は2人ずつ同じご飯をいただけるということで、私はちゃっかり穴子とトウモロコシの炊き込みご飯(+500円)をお願いしちゃった♪
でも白いご飯もとっても美味しいということで、ちょっとだけお味見。
香の物は中央の黄色いのがコリンキというカボチャで、カリリとした食感がとっても美味しい~
炊きあがったところもパチリ☆
お出汁がとっても効いていて、トウモロコシと穴子ってこんなに合うのね♪とビックリ。
自家製のお味噌を使ったお味噌汁は、これまた自家製のお豆腐とオクラで七夕の天の川に見立てたニクイ演出☆


実はお味噌やお豆腐やお箸がお手製なだけではなく、なんと漆塗りや金継ぎまでもが奥さまの作品なのだそう。
妻のお蔭で・・・・とお話しなさるときのご亭主がなんとも愛らしい。
爽やかなフルーツのデザートまで本当に美味しかったです。ご馳走様でした。
今まであまり和食の良いお店に出会わなかったせいか、興味を持たなくてごめんなさい。
そしてそして本当にありがとうございました!!
冊子の中から洋服店だった頃のお写真を拝借
こんな風にお店が愛情たっぷりに引き継がれて、さぞかしお父様も喜んでいらっしゃるでしょうね☆
愛情がお料理に全て投影されているお店。
和食をあまり知らなかったからとか、お知り合いに連れて行ってもらったからとかに関係なく、本当にとにっかくオススメです☆
この記事へのコメント
セレンディピティ
これはまた、すてきなお店ですね。
和食店なのに、島田洋服店という先代のお店の名前をそのまま引き継がれていることに、お義父様への敬意と愛情が感じられます。
季節感あふれるお料理と、それを生かす器も、ひとつひとつにご夫婦の細やかなお心づかいがあふれているようです。
豊かな時間をすごされましたね。
ノルウェーまだ~む
ね?ね?本当に素敵でしょう?
お客様を呼ぶためのとか、話題性を狙ってとか、SNS映えがいいからとかの理由とかけ離れた、本当の敬意と愛を感じますよね☆
器やお箸をひとつひとつ紹介しながらご自身の奥様への感謝の気持ちを話されるご亭主を見ているとこちらまでほっこりしちゃいました。
アメリカンなお食事の多いセレンさんご一家ですけど、たまには和食いかがですか?
zooey
我家の次男は三茶の駅前に住んでいるのです。
出て行って半年、外で一緒に食事したのは一度だけですが(涙)
これは誘ってみたいなあ。
若い男の子にはお上品すぎるかしら?
ノルウェーまだ~む
いいですん!自立なさってなかなか会えない息子さんを誘い出すには丁度良さそうなお店ですよ~♪
あまり気取り過ぎてないし、そのうちデートにも使えそうだし!
カウンターで並んで食べるなら、息子さんも照れずにお話ができそうです。
日常的に食べるにはお値段が張りますけどね…