あれだけ続編が気になって、楽しみにしていた作品だったのに、間に「ブレードランナー」やら「ゲットアウト」などインパクトの強い作品を観てしまったせいか、やや気持ちがトーンダウン。
もうDVDまで観なくていいか…と揺らいだ心を立て直して観に行ってきたyo
テンションがダダ下がりだったせいもあるかもだけど、女性には決して理解出来ない部分で熱く盛り上がる男たちに、映画の中の女たちの様にどこか相いれない疎外感を感じずにはいられず・・・
「ああ、荒野 後編」 公式サイト
<ストーリー>
同じジムで兄弟の様に互いにトレーニングを積んでいた二人だったが、次第に頭角を現す新次(菅田将暉)に健二は彼が遠い存在になりつつあると感じる。
ある日新次は、自分の父親を自殺に追い込んだかつての父の上司(モロ師岡)から健二(ヤン・イクチュン)が彼の息子だったと知らされる。
自らの母の言葉でたとえ親子であっても自分は自分と気付いた新次は、健二に対する複雑な感情を乗り越えるのだが、そんな矢先健二はジムを移籍して姿を消してしまう。
弱弱しかった健二も次第に戦果を挙げ、二人はついに・・・
どこかでしがみついていた家族との絆を、断ち切ろうともがく若人たち
唯一持っていた母がくれた紅い運動靴を海へ投げ捨てるも戻ってきてしまう、象徴的なシーン。
黙って肩を優しくさすってくれる菅田君☆ベタに抱きしめたりしない所がかえってぐっとくる~♪
最後までしっくりこなかったバリカン健二の暴力的来な父と、介護が嫌なのに介護する自殺防止サークルの青年(萩原利久)
前編の自殺サークルのくだりからごっそり要らないような?もう少し後編では意味を持たせてくれるのかと思いきや…
「生きる」に関する熱量は新次と健二のボクシングだけでも十分感じられると思うのだけど。
この日はレディースデイという事もあり、若い女性で満席。菅田将暉クン目当ての女の子には、タコ殴りし合って次第に顔が変形していく彼を観るのが辛いだけの映画だったんじゃないかな?
菅田クンは好きだけど決してそれ目当てではない私でも、この映画に女性の居場所は無かったと実感。
実際この映画で女性は蚊帳の外なのだ。
母に捨てられた新次でさえ、母との確執は実は二の次。何人もの女優さんが大胆にポロリと全裸を披露しているけれど、女性は居ないも同然。男の魂はそこにないからなのだ。
それが証拠に登場する女性たちはそれを肌で悟って、自ら去っていく。
どうも彼女たちと同じ気持ちになるからなのか、この映画自体から疎外感を感じずにはいられなくて、気持ちがのめり込めなかったと思われ…
拳で繋がるしかなかった二人。ボクシングシーンは圧巻!!
魂も愛もグローブの先からしかやり取りが出来ないかのような、熱い二人のバトル。
はじめは目を合わそうともしなかった新次の目に次第に狂喜が目覚めていく様子は特に秀逸☆
ところで勝ち進んでいくことで吃音すら克服したバリカン健二だけど、新次と魂で繋がりたいと願っていただけでなく、互いの父親の関係性に気付いた彼に自らを討たせたかったのだろうか。
とにかく二人の俳優に惜しみない拍手を!!
増量して減量して鍛えて鍛えて、あんなに華奢だった菅田クンが逆三角形の背中を見せたときは、哀しくなっちゃったくらい(華奢な菅田クンが好き♪)激しいトレーニングの成果にただただ驚くばかり。
激しくぶつかり合う二つの魂は、ある意味二つの役者魂のぶつかり合いだったのかも☆
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この記事へのコメント
にゃむばなな
まさに新宿新次とバリカン建二の2人だけの世界でしたからね。
2人とも不器用な男なんだと思います。だからこそ、この道で死ぬまで生きていくという覚悟を持てたのだと思いますよ。
男って生き物は不器用と覚悟だけで彩られる人生しか歩めませんのでね。
ノルウェーまだ~む
男って生き物はそういうもんなのですかねぇ~
そこのところがやはり女性には理解しにくいものがあって、その不器用さがカッコよくもあるけれど、やはり「理解する」ことが子宮レベルで難しいのですよね。
まさに男の世界ってかんじでした☆
ノラネコ
これ配信・上映・発売が同時なので、DVDはもう出てたりします。
昭和世代にとっては、これは平成の世に実写で蘇ったもう一つの「あしたのジョー」。
山P主演の実写版もあったけど、精神性を最も継承していたのはこちらの方でした。
近未来設定という奇策が成功の要因でした。
ノルウェーまだ~む
もうDVD出てるのですか!?そういえば、午前中前編で、午後後編やってました。案外一気に見るのが正解なのかも…
いずれにせよ「殺せーっ!」って言ってまで、仲間入りする気にはちょっとなれなくて(≧▽≦)
男たちで勝手に熱くなってやってれば?みたいな(笑)
そもそも拳で語り合うってことが頭では理解できても、どうやっても女性の立場で観ちゃうので男性目線になり切れませんでした。
それに格闘技嫌いなのでした(;´д`)忘れてましたが…