公開に備えて新年早々、寒い冬に益々凍え上がるようなどっしり重い私好みの北欧ミステリーのシリーズを一挙に見たよ☆
先ずはデンマークの人気作家の「特捜部Q」シリーズの映画化作品。
「特捜部Q 檻の中の女」
自己中心的で粗暴な刑事カール(ニコライ・リー・カース)は自分の独断の捜査で同僚を死に至らしめた事で左遷され、地下の倉庫資料整理の担当になった。
20年分の未解決事件の資料を読み直すと、5年前に迷宮入りとなっていた行方不明事件に気になる点を発見。
彼女がまだ生きていると確信し、助手のアサド(ファレス・ファレス)と捜査を再開するのだが…
ハリウッドでもよくあるパターンなのに、北欧の暗い気候がよりミステリアスなムードを高めていて秀逸。
助手でイスラム教徒のアサドが粗暴なカールを上手くコントロールしていく懐の深さも見所のひとつ。
「特捜部Q キジ殺し」
解決したとされる資料をカールに託して死を選んだ年老いた元刑事。
20年前に終わったはずの事件に疑問を感じたカールは、当時通報をしたはずの人物を探して行くうちに、学生寮で起きていた数々の事件と行方不明になっている一人の女性に辿り着く…
学生時代のカギを握る少年少女と大人になってからが絶妙にリンクしていて秀逸。
社会保障も手厚く極寒なのであまり居ないと思われる浮浪者が沢山出てきて、クリーンな国にもある闇の部分を垣間見る作品。
「特捜部Q Pからのメッセージ」
海に流れ着いたボトルの中には消えかかった文字で助けて!と書かれていた。
7~8年前の文字と思われる紙を解読していくと、差出人Pと共に誘拐されたことのある少年へとたどり着き、それは数々の衝撃的な事件へとつながって行く。
真相に迫りつつあるカールは犯人の罠に落ち・・・・
2作目から参加の秘書の女性がいい味を出して、しかも中々の捜査能力で活躍してくれる。ハリウッドと違って美人を使わないのも好感度大。宗教とは?と深く問いかけてくる。
夏の終わりころの北欧の景色も美しい☆
「湿地」
こちらも刑事もの。更に寒いアイスランドのお話で、荒涼とした景色にどんよりとした天候がさらにミステリー色を強めている。
「一人娘に対する不器用な愛情」が絶妙にリンクする。
時系列が時々判りにくいのと、検視や検体の臓器とやたら肉を食べるシーンがある事に関係があるかは最後まで謎。
デリで『羊の頭』を買って帰って普通に家で食べるとか、骨付きのラム肉が登場するのは事件のキーとなる「脳の病気」と狂牛病のもとになった羊のスクレイピーの暗喩なのか?
新作「特捜部Q カルテ番号64」が未体験ゾーンの映画たちで1月11日からヒューマントラストシネマにて公開されるみたい♪
楽しみ!!
この記事へのコメント
ごみつ
「特捜部Q」3本に、「湿地」!ホント、北欧祭りですね。
それにしても、「特捜部Q」の面白さを多くの人に伝えたいですね。
イケメンも美女もほとんど出ないし、この地に足のついたドラマが、警察ものとして最高です。
どうしてもハリウッド映画を中心に鑑賞してるから、余計にそれを感じます。
それにしても1月から4作目公開だったんですね!教えてくれて有難うございます!
でも、また「未体験ゾーン」か~。これ上映が少ないので、気張らないと見に行けなくなりそう。(;'∀')
単館ミニシアターでも良いからきちんと上映して欲しかったな~。
「湿地」は個人的にはちょっと重たすぎるな~って感じたのですが、心に残りますよね。
あの、文明の最果ての地って感じの海辺のシーンが凄く良かった。
羊の頭は「食べたくないな~、これ」と思いながら見てました。(笑)
ノルウェーまだ~む
ごみつさんにご紹介頂けて本当に良かったデス!ありがとうございましたっ!!
「湿地」も既にご覧になられているのですね?さすが~
そうそう!この地に足の着いた感じ、物語のおもしろさと演技力で魅せて行く腕の確かさにぐっときますよね!!
「湿地」に登場する『羊の頭』料理は実はご馳走で、ノルウェーだと春先の期間限定で食べられるある地域のご当地グルメみたいなものなのですよ☆
めっちゃ美味らしいのですが、やっぱり先入観ですかねぇ、一度恐る恐る食べた事ありますが味は普通?でした。
デリで骨付きのでっかいラムの足買えていいなぁ♪と思いながら見てました(笑)
セレンディピティ
北欧映画、一気にたくさんご覧になりましたね~
私も特捜部Qは、ゆっくり見ていきたいと思います。楽しみ♪
「湿地」は原作を読みましたが、結構どろどろしたお話ですよね。あー、でも羊の頭を買って帰るシーンは覚えていません。>< アイスランドという島国ならではの事情が事件のカギとなっていたのが興味深かったです。
ノルウェーまだ~む
そうなんですよね~
島国と極寒の地であることから、北海油田、もしくはクジラ漁、また海運業に携わる人が多く、あの地域の人たちは結構日本の港へもよく来ていたりするのですが、何か月も家を空けることになるのですよね…
原作を読むとまたどろどろなかんじが強そう~~
映像でそれをどう伝えたのか見比べて読み比べてみるのも面白そうです。
yukarin
北欧映画は好きです。
新作の公開あるんですねー観たいな。
ノルウェーまだ~む
新作の公開、私も楽しみなんですけど一日に1回しかやらないみたいで、しかも夜なんです(涙)
昼間の公開の日は4月になっちゃうみたい。
ううううう…