私が息子に読んであげていると、ラスト近くで必ず自分が泣いてしまって最後までちゃんと読めない3大絵本のひとつに「泣いた赤鬼」がある。
青鬼が村人と仲良くできるようにと、自分だけが悪者になってそっと村を立ち去った赤鬼の留守宅の前で青鬼が号泣するラストは私の嗚咽ポイント。
そんなラストを彷彿とさせるかつての『鬼コーチのうるんだ瞳で終わる』この映画に、号泣しないわけがなく…
「泣くな赤鬼」 公式サイト(6月14日公開)
<ストーリー>
病院の待合室で偶然会ったのは10年前の教え子ゴルゴ(柳楽優弥)だった。
かつてのような野球部の鬼コーチの威厳は消え、すっかり老いた小渕先生(堤真一)は弱小野球部のコーチとして、今は進学校でやる気も失せた毎日を送っていたが、結婚もして子供もいる幸せそうなゴルゴが、実は癌で余命半年と知らされる。
かつて厳しい指導でゴルゴが野球部だけでなく高校すら辞めてしまったことが引っかかっていた小渕は、彼の最後の願いを叶えようと奔走するが…
ストーリーは想像通り単純明快なスポ根性+病気ものである。
ところがこの物語に非常に深みを与えてくれるのが、とにかく必見の柳楽優弥と堤真一の圧巻の演技バトルなのだ!!
このサインを見逃さないで!!
実は結構「野球」なので男子向き、特にこれから甲子園を目指して頑張っているような現役の高校生にはぴったり☆
もちろん野球部の生徒だけでなく全ての中高生にとっては、直球ストレートな物語になっているので是非見てもらいたい!!
柳楽優弥の今わの際の演技が圧巻すぎっ!!!
まさに今命の炎が消えようとしている、苦痛の表情すら失われた状態の演技をしながら、人間て涙をつーっと流すことができる!?
こんな事が出来るのは、柳楽優弥か映画「ゲットアウト」のお手伝いさんか、まさに今死にそうな人だけだよね…
かつてのライバル和田くん(竜星涼)でも号泣
結構早い段階で泣き始めていた私だったけれど、隣の一人で来ていたサラリーマンの年配のおじさんは、私よりもっと早くから涙をぬぐっていたyo
青春をスポーツに打ち込んできた全ての人に共感できる変化球なしなところがストレートに感動しやすい。
実は高校生時代を演じた少年たちもなかなかに上手い
演技はそこそこではあるものの、柳楽優弥のうっすら笑いながら喋る話し方をしっかりと演じている。
今どきの青春ものなら平気で柳楽くんに高校生役もやらせるところだけど、そこを敢えてバリバリ野球をする少年で演じさせるというのも好印象。
一足お先に赤ちゃん抱っこの川栄李奈
再び奮起して鬼コーチとして復活するベタな展開は想像の範囲内だったとしても、この映画の本当のラスト堤真一演じる小渕先生が、高校に入りたてのフレッシュな一年生の生意気さにかつてのゴルゴの影を見出した時の表情は、他のどんな邦画をさておいても観てほしい一瞬なのである。
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映画「泣くな赤鬼」
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Tracked: 2019-06-23 00:35
この記事へのコメント
ごみつ
この映画、はじめて知りました。試写会ですか?
とっても感動出来そうな作品ですね。
そうそう、柳楽優弥は演技がめちゃくちゃうまいですよね。
あと、若手俳優だと、染谷将太 山田孝之は演技がずば抜けてると思います。
シンプルなストーリーだと、演技の奥深さがよくわかるんですよね。
「泣いた赤鬼」の物語は、ラスト、青鬼さんの事を思って本当に泣けます。(/_;)
ノルウェーまだ~む
「泣いた赤鬼」は子供に読んであげてるのに自分で笑っちゃうくらいに声がうるうるしちゃって困ります(笑)
シンプルストーリーだから演技が光るっていうのも確かにありますね~~
あ、これね試写会だったのですが、高校生にも響きやすく、スポーツマンにもストレートに共感しやすい造りが多少物足りなさもあったけれど、その分彼らの演技でぐっと引き込まれ、その一瞬で伝えたいことを全て表現しているところが素晴らしかったです!原作も良いらしいですよ~
セレンディピティ
「泣いた赤鬼」私も泣きました。
むしろ大人になってからの方がこういうお話に泣いてしまいます。
スポ根&病気という王道のストーリーながら、役者さんたちの演技で見応えがありそうですね。
柳楽優弥さんは「誰も知らない」の時から絶賛されていましたが、実は私は出演作を見たことがないのです...。彼の演技を是非堪能してみたいです。
ノルウェーまだ~む
柳楽優弥は映画もさることながら、CMにも引っ張りだこですよね♪
CMを見るだけでも彼の演技の巧さに感心させられることがあります。
史上最年少でカンヌの主演男優賞を獲ってから、その後のスランプを乗り越えてきただけの事があるな~といつも思ってしまいます。
「泣いた赤鬼」泣きますよね!?私の3大泣く絵本のあと2つは「ごんぎつね」と「ずーっとずっとだいすきだよ」です~~
セレンディピティ
まだ~むさんの3大泣く絵本、気になっていました。ご紹介くださってありがとうございます☆
私は迷うところですが、泣いた赤鬼、ごんぎつね、あとはスーホの白い馬かな...?
絵本というより童話ですが、ひと房の葡萄にも泣いてしまいます。
ずーっとずっとだいすきだよ、今度読んでみますね♪
ノルウェーまだ~む
「スーホの白い馬」「ひと房の葡萄」は初めて知りましたが、良いお話ですね~
ぐっと胸を打たれました!!
それと馬頭琴って馬の皮で出来ていたっていうのも初めて知りましたよ。
短い文章で人の心を打つ作品が書けるってすごいですよね~☆
良いお話を沢山読んであげて、子供たちの情操教育に役だった…と信じたいデス(笑)
ふじき78
ノルウェーまだ~む
そこが柳楽優弥くんらしさなのかも…
「ザ・ファブル」観てみたいですね~~
まっつぁんこ
わたしは末娘と観たのですがふたりとも全然泣いていませんでした。こまったものです
ノルウェーまだ~む
あらま、お隣のサラリーマンはかなり早い段階で泣いていましたよ~
単純なストーリーとは別に、柳楽くんの今わの際と監督の最後のシーンは泣きますっ!!
隆
学校の生活で、赤鬼と呼ばれても、多分、小渕先生は平気なのでしょうね。スポ根のにおいもしますから、生徒に対しても、忘れられない厳しい先生だからこそ、卒業後も生徒の記憶に残る、と思います。
小渕にも家族はあって、自分と比べて、学校生活も不遇で、今や病床にあるゴルゴをどう見たか、という事で、それに対して同情するのではなく、それを表には出さないで、学校での立場を超えて、人として向き合う事が、精一杯の愛だと思いました。
まっつぁんこ
設定して観られるように直した方が良いと思います(^_-)-☆
TBなくなったのでリンクのリスト(お気に入りブログ)つけようかなと思っています。
ノルウェーまだ~む
鬼コーチはちょっと昭和の香りもしますが、実際スポーツの世界ではまだまだ健在ですよね(笑)
生徒を愛するからこその熱血指導が、どうしても鬼コーチに見えてしまいますが、温かい愛情あってこそなのだと映画を見てより一層感じました。
ノルウェーまだ~む
あらま!ちっとも気付きませんでした!ありがとうございます。
わたしのPCでは金曜日出来れています。
どうやって直したらいいんだろう???
お中元終わったらゆっくり設定研究してみます。
ここなつ
BIGLOBEさんはトラックバックを受け付けなくなったのですねぇ…しばらくブログの更新をサボっていたら全然気づきませんでした。うわーん、残念。
これも時代の流れでしょうか…
時代の流れと言えば、高校野球ってホントどのスポーツに比べてもかなり古臭い概念がまかり通っているスポーツで、本作でもその部分が結構出ていたような気がします。でもそんなところにノスタルジーを感じてしまうところが、私も昭和の女なんだな、と(笑)。
ノルウェーまだ~む
>
いやぁ、まさに昭和ちっくな部分がこの映画のキモでもあったんですよね。
私も2つも前の時代の女なのだーと感慨深く…(笑)
TBなくなって寂しいような、手間が省けたような…
Som
赤鬼の内容を聞いて、百田尚樹の影法師のストーリーに似てるって思いました。こういう誰かの為的なの、泣けますよね。ワンピースも泣いてしまいます。
この映画、演技が凄かったですね。彼の今後に期待です!
ノルウェーまだ~む
>
こちらこそお付き合いくださってありがとう~~
結構泣いちゃったよね。
そうそう、演技が素晴らしかったわ☆
良いものを見せてもらったってかんじ♪
また良かったら行きましょう!!