先日amazonプライムで鑑賞した「ファイティング・ダディ怒りの除雪車」があまりに面白かったので、同じ監督によるセルフリメイク版の公開を楽しみに待っていたのだ!!
さて自らリメイクするからには、やり残したことも全部やってより一層面白くなっている・・・・はず?
「スノー・ロワイヤル」 公式サイト
<ストーリー>
雪深い田舎町のキーホーで、街の除雪作業員として模範市民賞を受賞したコックスマン(リーアム・ニーソン)は、空港で働く息子がヤク中で死亡したと知らされる。
息子を殺した男を探していると、空港でクスリを受け渡ししているデンバーのチンピラにいきつく。
一人、また一人と始末していき、息子を殺せと命じたボスへ近づいていくコックスマンであったが、デンバーを牛耳る麻薬王バイキングのボスは部下を殺したのが先住民のマフィアだと思い込み…
あれ?!女性警官のくだり以外はオリジナルと全く同じだったけど??
オリジナルの作品の風景と変わらない景色がここにもあった
田舎町キーホーからデンバーへ向かう一本道の景色は、オリジナルを完コピ☆
とにかくオリジナルを見ているだけに、次に何が起こるか判ってて、そう言う意味でニマニマが止まらない~~♪
こういう観方も逆に楽しいね☆
唯一違うのは、犯罪待ってました!!の女性警官のシーン
警察が調べていけばいくほど、答えは『マフィア同士の抗争』
セルフリメイクであえてこの女性警官をもってきたのなら、多少コックスマンが疑いの目を向けられて…のような展開があってもよかったかも。
オリジナルではノルウェー人vs東欧マフィアに日系殺し屋、新作では先住民たちと縄張り争いになる
先住民たちがスキーリゾートへ行って土産屋にある先住民の手織物を見ると中国製だったり、組織の下っ端がインディアン(インド人)だったり、縄張りを分けてやったと話す麻薬王バイキングの若きボスは、元々そこが先住民の土地だったことに気付いていなかったりと、この辺りはオリジナルと違うところ。
ラストの『息子を殺された者同士、除雪車のドライブをする』ところはほっこりして(?)好きなシーン☆
リーアム兄さんだからね、そりゃやるよ?
シニカルな笑いが全編に散りばめられているのはオリジナルと同様。
でも…いまひとつ声を出して笑う所少なかったような?
それは私が既にお話を知っているから?暗闇をシャカシャカビニール袋の音を立てながら途中で入ってきたおじいさんが席が判らずウロウロしていて、挙句に若い兄ちゃんにうるせー!と怒られてて気が散ったから?
いや、そうではない。
全てはリーアム兄さんが『息子(または娘)の為にビシバシ戦うお父さん』だからなのだ。
この彼に定着したイメージのせいで、もっといけるはず!な気分になったり、最初からチンピラを殺すつもりでも違和感なかったりしてしまう。
これは実際この映画としてはマイナス点なはず。
オリジナルのステラン・スカルスガルドのように、およそチンピラを殴り殺せるようには見えない人がやるから意外性があって面白いのだ。
冷血非道な麻薬王が実は健康志向でエリート教育最優先でお墓が反戦マークだったりするとか、賭け事でお金儲けが好きなボスの右腕の恋人はユダヤ人だったりと、気付く人だけが笑えるシニカルさは健在なのに、結局のところリーアム兄さんのせいで(悪いのは監督だけど)全体の面白さがオリジナルより減ってしまっているのがとっても残念。
オリジナルを知らずに観た方はどうだったのかなぁ?
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スノー・ロワイヤル
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Tracked: 2019-06-15 20:58
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Tracked: 2019-06-22 19:04
この記事へのコメント
セレンディピティ
私はまあまあ楽しめましたが、おっしゃる通りに、リーアム・ニーソンが主役ということで、それほどサプライズはなかったですね。
それから今思えば、女性たちの使い方が今ひとつ上手じゃなかったかな? あまり共感できるキャラクターがいませんでした。
オリジナル版もいずれ是非見てみたいです。
ごみつ
私も昨日、見に行って来ました!
けっこう、オリジナルに忠実な内容だっただけに、このアメリカ版が良いのか悪いのか、何だかよくわからなくて困りました。
確かに、まだ~むさんがおっしゃてる様に、主役がリーアム・ニーソンだから生じてるものなのかな?
やけにオリジナルに忠実なところと、ちょっとした変更もあったりしましたが、アメリカを舞台にリメイクした作品として成功なのか・・?と問われるとビミョーです。
とにかくノルウェー版の印象が強烈すぎましたよね。(;^ω^)
ノルウェーまだ~む
やっぱりそうですよね~?
こんな人がこんな事を!?なサプライズあっての面白さなので、リーアムの演技は上手いのに、どこかもっとやってくれるはずでは?な気持ちになってしまいます。
宣伝もそっちの方向で宣伝しているから尚更ですよね。
コックスマンの兄の恋人のフィリピン人(?)はオリジナルでもお墓に唾を吐きますが、2度見てもその意味が解らない私でした。
ノルウェーまだ~む
みんな一斉に見てましたね~~(笑)
ホント、セルフリメイクなら尚更、なぜここまでオリジナルを忠実になぞるのか謎ですよね。
単にメジャーな役者を使ってハリウッドでお金出たから、まんま作り直したといったかんじです。
私もアメリカ版が良いのか悪いのか…?全く同感ですyo~
バイキングのボスも愚かには見えたけど神経質には見えなかったし、寡黙な主人公をリーアムは上手く演じていましたけど、「あ、う…」としか奥さんにも話さないから出て行かれちゃうところも、リーアムっぽくなくて、お話全体を『リーアムであること』が邪魔しているような気がしました。
kinkacho
ごみつさんの推し(?)で見てきました。
kinkachoはノルウェー版を見ていないので、ブラックユーモアが効いていて、ハリウッド的カタルシスはないけど、味があるなぁと思いました。
リーアムさんにぶちギレパパのイメージが定着しているので、あれぐらいのキレ具合なら物足りないのも事実ですね。
ノルウェーまだ~む
やっぱりごみつさん推しですか(笑)
ハリウッドとしては結構味があって良いですよね!?
ただしおっしゃるようにキレ具合はリーアムなら大人しすぎなのです。そこが問題。変に観客に期待を持たせ過ぎたら逆効果なのに~と思っちゃいました。
ここなつ
私は元の作品未見でしたので、とーっても面白く鑑賞しました。
でも確かにリーアム・ニーソンならもっとサクサクとやってもいいのかも?!どちらかというとヘトヘトだったような(笑)。
元の作品の方が笑えるタイミングも多そうで、その方がいいですね。
ノルウェーまだ~む
>
確かにどちらも中々に面白いのですyo~
私は不運にも(!)オリジナルを見て超絶ファンになってしまったので、リメイクに期待し過ぎちゃったのでした。
この場合、普通の初老のおじさんが頑張る話なので、ヘトヘトじゃないとダメなんですぅ(笑)
そう言う意味でもステルスガルドがピッタリでしたよ♪