少し間が空いてしまったけれど、旅行記のオマケレポを。
福島方面へ旅をするにあたって、ねえねがどうしても行きたかった3つめは、ここ栃木県の「S医院」。
大正時代から昭和まで開業していた木造の診療所で、4代目が近くで開業しているということからも、地域に根付いた町の医院であったことが判る。
正面入口は侵入者を拒むように固く門扉が閉ざされている。・・・が横の石の柱はオープンな状態。ただし背の高い草むらが行く手を阻むように生い茂り、大切な診療所を守っているかのようである。
抜け道なのかスピードの速い車が頻繁に通るすぐ前の道からは、建物は全く見えない状態。
パパンが凄い勢いでクモの巣を払いながら進むのに必死で付いていく。
こちらの裏口から入ってすぐのテレビのある部屋は床が抜け落ちていた。
薬を計る天秤と何かのお薬
床にはカルテと診察券が沢山落ちていた。
受付のある部屋は畳敷き
入院棟への渡り廊下は天井も床も抜け落ちてとてもその先へ行くことは出来なかった
診察室。医療器具などがそのまま落ちていて郷愁を誘う。
壁に何故かスフィンクスの絵が貼ってあり、遠目に標本骨格の図だと思い込んでいたので笑ってしまった。診察室の隣にはタイル張りの分娩室。誰かがいたずらで赤いペンキを垂らしているようだけど、廃墟を汚したりそこのある物を動かしたりは決してするべきではない。
深い森に守られて、まるで時がここだけ止まっているかのような静寂とノスタルジー。
しかし木造だけにいつまでこの姿が保たれるのか?知っているのは森の木々だけなのかもしれない。
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