そう言えば「史実に基づいた~」とか「実在の物語にインスパイアされて~」とか一言も言ってないもんね。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」公式サイト
<ストーリー>
人気に陰りが出始めた俳優のリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は、付き人でもありスタントマンのクリフ(ブラッド・ピット)と固い友情で結ばれている。
リックのハリウッドの邸宅の隣に住む、新進気鋭の女優シャロン・テートは夫のロマン・ポランスキー監督との子供がお腹に居て間もなく出産を迎えるばかりだった。
巷で流行っているヒッピーの少女にヒッチハイクされ、郊外のスパーン撮影牧場まで送って行ったクリフは、そこにいるヒッピーたちの不穏な空気を感じ取る。そしてついに1969年8月9日がやってきた・・・
とくかくレオ様とブラピが共演というだけで凄い事!そしてこの二人が相当カッコイイ!!
しかし劇中でアルパチーノ演じるプロデューサーにジョークとはいえ「君の息子か?」と聞かれたブラピは、実はレオ様の10歳も年上!(少なくとも同じ年くらいに見えちゃう)
ブラピが若いのか背伸びし続けてきたレオが渋くなりすぎたのか・・・?
とにかくレオ様の演技は素晴らしい!⇧歌も上手だったwa
特に今回の劇中劇で演じる様々な顔、前夜に酒を飲みすぎて台詞を忘れてしまうダメ俳優の自分をののしる様、親友クリフに素直に甘える様子、天才子役に褒められて感激する姿・・・と実に感情豊か。
遂に念願のアカデミー賞の主演男優賞を獲ったことで、余裕を持って楽しんで演じているようにも見える。
タランティーノが拘った60年代の再現がすごい!
CGを使わずに完全に再現したレトロなかんじを余程気に入ったのか、車で街を流すシーンの多い事。
あー、これが高速を止めて撮影してニュースになったシーンね・・・と思いながら観ているうちはいいけれど、さすがに長いよ~~
今の若い子はそれこそ劇中のヒッピーの様に「三丁目の夕日」的な古き良き時代は懐かしくない・・・と言うより、アメリカに行ったことない人にはどの辺が懐かしいのか判らないのかも。
お隣の女の子は途中トイレに立った上に、中盤寝ていたような?
太陽の様に輝くシャロン・テートを「スーサイド・スクワット」のマーゴット・ロビーが嬉々として演じていてとってもキュート。
パーティーで踊るシャロン・テートは大勢の華やかなパリピの中に居てもひときわ目立つ存在で、スティーブ・マックイーン(これがまたそっくり!)が眩しそうに眺める姿が印象的。
マンソン・ファミリーが暮らすスパーン牧場での不穏な空気がヤバイ!
見ている観客は『あのシャロン・テート事件を過激な殺戮シーンが得意なタランティーノが描く』と思って観ているので、この辺りからまんまとドキドキさせられてしまう。ちなみに劇中登場する少女たちの名前は実際の人たちらしい。
事実マンソン・ファミリーは若い子(14歳くらいの子たちがいた)にヒッチハイクさせて、性的サービスで男性をファミリーに勧誘していたそうな。
そしてまんまと私たち観客もタランティーノファミリーに騙されていく。
俳優人生で葛藤し情緒不安定なリック・ダルトンに対し、マイペースを楽しむクリフ役のブラピがまた超ステキ☆
途中、タラちゃん映画の「イングロリアスバスターズ」でブラピがやったシーンをレオが再現しているのも面白い。
大きな犬と一緒にトレーラーハウスに住んでいるのが実は伏線。ラスト一気にとんでもないことになっていく。
脈絡もなく回想シーンが入ったり、CG嫌いなのに「大脱走」のレオの合成シーンあったり、だらだら車で走るシーンばかりでタラちゃんどうした?と思っていたらトンデモナイ!
タランティーノにすっかり弄ばれてしまった気分。
やっぱりすごい監督さんだわ~☆
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この記事へのコメント
BROOK
やはり注目はあの終盤ですよね。
えっ?史実通りじゃないの???って、かなり衝撃的な展開になりつつも、クリフの無双っぷりにいろいろと笑ってしまいました。
ちょっとした伏線まで綺麗に回収した結末は見事としか言いようがありませんね♪
ノルウェーまだ~む
>
そうなんですよね~
皆があの凶悪な事件を知っている・・・というのを前提に作られていて、そこが上手い!
ダラダラした前半も、事件の本筋への期待感をより高めていましたから~~
伏線もちゃんと回収されていましたね☆
yukarin
どう描かれるかと思ったらさすがでした!
2大スターが同じスクリーンで観られるのは贅沢ですね。
レオもいいけどブラピが...かなりカッコよかったス 笑
ノラネコ
言ってないけど、この作りだとやっぱ史実と絡むと思っちゃいますよね。
そのあたりの先入観も狙いなんでしょうけど、スクリーンの向こうで「してやったり」とほくそ笑むタランティーノの顔が想像できます。
ノルウェーまだ~む
>
そうなの!レオより10歳も年上のブラピが超クールで格好良かったですよね!?
早くジャック・ニコルソンになりたがって右往左往しているレオと、自然体でいられるブラピがまるで映画の二人そのものでした。
ノルウェーまだ~む
>
ですよね♪
誰もが「お!シャロンテート事件は残虐だったから、タランティーノがどう描くのか楽しみ!」と思うのを逆手に取っている。まさに「してやったり」だったことでしょう☆
セレンディピティ
この作品、見たい!と思いながら
シャロン・テート事件を題材にしていると知って
二の足を踏んでいたのでした。
でもまだ~むさんのお話をうかがうと
実はうま~く事件を避けているのかしら???
やっぱり気になります。
ノルウェーまだ~む
>
ご安心ください!
私もあの事件を再現するようなことになっているのだったら、タランティーノだけにかなりグロいのでは?と思ってビクビクしながら観ましたけど、実は・・・
この「衝撃」はやっぱり観ないと~~です♪
メビウス
あらかじめシャロン・テート事件の概要などを一通り補完した上で臨んだせいでしょうか、自分も後半はやられてしまいましたね(笑)・・それに確かに『事実に基づく・・・』というお決まり(?)のセリフも無かったから、ああいうトンデモな展開でも別に間違ってはいないのかも^^;前半のディカプリオ達の日常パートも退屈はしませんでしたが、後半はもう痛快爽快でとても面白かったですね。
ノルウェーまだ~む
>
後半からマンソンファミリーの不穏なムードでどんどん盛り上がっていって、いよいよ!という気持ちにさせる辺りもタラちゃんの見事な技を感じましたね。
ラストは痛快でしたが、私はうっかりあれ?この翌日に事件が起きるってことかな?と最後まで騙されっぱなしでしたyo
Nakaji
この映画本当いすっかりやられました。面白かったですね。
マーゴット・ロビーがとってもかわいいし、レオがやっぱり演技うまいな~って思ったし、なんといってもブラピがとってもかっこいい!
長い映画なのに飽きずに面白かったのがすごいな~って思いましたわ。
にゃむばなな
だからこそ際立つはずの史実の惨劇。
それをとことん匂わせておいて、最後の最後でひっくり返す。
なのに、観客には驚き以上に嬉しさを味あわせる。
もう幸せな気持ちで涙が出ちゃいましたよ。
ノルウェーまだ~む
>
3人とも圧巻の演技でしたね~
改めてその魅力に惹きこまれました。
前半はちょっとまったりしていたけど、後半からぐいぐいでしたね!
ノルウェーまだ~む
>
何もかもさすがタランティーノってかんじでしたね!
史実を匂わせる完璧な60年代のあとの~~ですもの。そりゃ期待しちゃうわけです☆
それでいてスカッとさせる「イングロリアスバスターズ」的結末も映画ファンへの贈り物というか、きっとタラちゃんが叶えたかった夢だったのかも~~と思いました♪
ごみつ
私も今日見てきました!
いやいや良かったわ~。詳しくは記事で書きますが、私にとっての20世紀カルチャーは、60年代~70年代に限る!んですよ。
この頃に触れたアメリカ文化が、今の私を形作っているので、タランティーノがこれを撮った理由や、どうしてこんな作品にしたのかとかが、めちゃくちゃ伝わってくるんですよね!
ああ、そうか Once Upon A Time 物語なんだ・・って最後にわかるんですよね。
いやはや素晴らしいですワ!
ノルウェーまだ~む
>
おおぅ!大絶賛ですね!?
これはやっぱり私たち世代には最高♪な大人の映画ですよね☆
沢山の若い人も観に来てましたけど、多分私たちほどは盛り上がらなかったかも…
レビュー楽しみにしています!
SGA屋伍一
ブラピは昔とそんなに面影かわってないけど、レオくんはずいぶんかっぷくよくなりましたね。エンドロール後のcmも最高でした
ノルウェーまだ~む
>
お家で練習っていうのが、実は伏線だったのですね~
エンドロールあとのCMもなかなかでした!!
二人ともいつまでも格好良くて、やっぱり大物だなぁと思いましたよ。
さすらい日乗
彼を完全な被害者としていることです。やや疑問がありますね。
ノルウェーまだ~む
>
はじめまして☆
確かにそういう感じもありましたね。
ヒットラーをやっつけるのと一緒にするのはどうかな?と私も思いました。
ここなつ
この2人のカッコ良さを最大限に引き出せるなんて、流石タランティーノ監督、と言っていいと思います。
ノルウェーまだ~む
>
レオ様の格好いい所・格好悪い所双方を上手く引き出し、魅力を最大限に生かしてましたし、ブラピは文句なくセクシーでした!
タラちゃんはやっぱりスゴイ監督さんですね!!