改めて3つの作品を紹介すると・・・

殺人の追憶(字幕版)
ソウル近郊ののどかな農村で起きた連続猟奇殺人事件に挑む、二人の刑事の話。
誤認逮捕が続く中、雨の日に行われる周到な事件の殺人鬼にあと一歩で近づくのだが…
ダメ刑事が次第に熱血になって行くのと対照的に、冷静沈着だった敏腕刑事が感情的に事件にのめり込んでいくのが印象的。
<実際の事件>
1986年から1991年にかけて華城(ファソン)周辺で10人の女性がレイプされて惨殺された未解決事件。
この度、別の事件で収監中の50代の男性がDNA鑑定により犯人と特定された。

カエル少年失踪殺人事件(字幕版)
統一選挙のあった日、5人の小学生男子が行方不明になった。
TVプロデューサーは特ダネを狙って、心理学者の大学教授と共に被害者の両親に接触する。プロファイリングから両親を疑って大掛かりに家を捜索するも見つからず、事件は忘れ去られてしまった。
10年後巨大台風により遂に白骨死体が発見され、何者かに殺された形跡を見つけるも犯人の手掛かりは無かった。
本社へ戻ったプロデューサーは一人事件を追い続け、犯人と思われる人物へと肉薄するが…
やらせの番組でしれっとドキュメンタリーの賞を取るような人物だったプロデューサーが、両親たちの嘆き悲しむ姿を通して、真実へ向き合うようになっていくところと、どちらも未解決事件なので、犯人らしき人物にあと一歩まで近づくけど証拠もなくて地団太を踏むところなども「殺人の追憶」と似たパターン。
幼い子供が被害に遭う点でこちらのほうが見ていて辛い。
<実際の事件>
1991年「カエルを取りに行く」(本当はサンショウウオの卵)と言って出掛けた小学生男子5人が行方不明に。
11年後殺害された白骨死体が見つかるが、未解決のまま時効を迎えた。
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人気キャスターの息子が誘拐された。
何度も掛かってくる犯人からの指示通りすぐに1億ウォンを用意し街中を走り回るが、犯人との接触に失敗。遂に警察の捜査をかいくぐりまんまとお金をせしめたが、警察に知らせた事を理由に息子を返さず、更にもう1億ウォンを要求してきた。
警察は声紋調査で誘拐された子供の声が録音と判り公開捜査に踏み切ろうとするが、息子の生還を夢見て独断で接触を試みた父親は金だけ取られた上に、息子は公園で遺体となって発見される…
上の2作品に比べ大都会のセレブな夫婦を扱っているせいか、昭和のよくあるドラマを見ているような感覚。
美人の妻ももっとゲッソリするべきところが、化粧っけが無くなっただけで、健康的に美人過ぎてあまり憔悴しきった感が無い。
当時はお金を入れたバックに入れる発信機すらなかったのかしら?
とはいえ最後、息子の事件を自身の番組で報道する姿は涙無くしては見られない。
<実際の事件>
1991年にソウルの高級住宅地で起きた9歳の男の子の誘拐事件。
40日以上の長期戦で60回以上の電話があったにもかかわらず未解決事件となり、誘拐直後に殺されていた遺体が発見される。
エンディングに本当の犯人の録音テープの声が流れ、時効を迎える事件の捜査を改めて呼びかけた。
どの事件も1991年頃に起きているというのが、本当に恐ろしい。
最近は日本でも子供が被害に遭う痛ましい事件が続いているけれど、どうかそのような事件が起きないようにと祈るばかりだ。
今年犯人が特定された「殺人の追憶」のように、他の事件も最新の技術によって改めて犯人特定に繋がっていきますように☆
この記事へのコメント
ごみつ
華城の犯人が特定されたニュース、私も見てビックリしました!
今回の記事の3本の中では「殺人の追憶」は見ましたが、これ素晴らしい映画でしたよね。私が見た少ない範囲ですが、個人的にはこの映画が韓国映画ベストです。次が「息もできない」かな。
他の2本も、未解決事件を描いた作品なんですね。実話だけにどっちも観るのちょっと辛そう~~。
ノルウェーまだ~む
>
辛さで言うと「カエル少年~」と「あいつの声」はどちらも子供を失う親という点で辛さMAXなのですが、映画的にはやはり「殺人の追憶」が見事でした!
韓国映画のベストですと私は「息もできない」が一番かな☆
実話物には目が無い私なのですけど、凄くハマり始めちゃいました(笑)何かおススメありますか~?