本当にワンカット「1917命をかけた伝令」☆

公開初日にマスクを掛けて鑑賞。
新型コロナウィルスの影響か、この作品は満席だったものの映画館のロビーはがら~んとしていたyo
その割に劇場でマスクをしている人は1割に満たない程度・・・だ・大丈夫??

伝令ポスター.jpg
「1917 命をかけた伝令」 公式サイト
若きイギリス兵スコフィールド(ジョージ・マッケイ)は友人のブレイク(ディーン・チャールズ=チャップマン)と共にブレイクの兄が所属する部隊の早朝攻撃を中止すべしという将軍の伝令を伝えるために、危険な前線を潜り抜け命がけの任務を遂行する。
緻密なドイツ軍の罠に翻弄されながらも、目的の場所へひた走るのだが・・・

伝令鉄条網.jpg
彼らに寄り添った映像はまるで行動を共にしているような気にさせる為、最初から息を殺して観てしまいマスクで息苦しいのも手伝ってもうゼイゼイ…
途中鉄条網で手のひらを切ってしまうのだけど、リアルに痛そう・・・実は私子供の頃、歩道に張り出した鉄条網で足をバッサリ切ったことがあって。かなり深くて脂肪(?)の白いものが見えてしまったのを思い出しちゃった。
伝令橋.jpg
全編ワンカットに見える様に撮影する~~とは聞いていたけれど、いやはや本当だったyo
カメラを背負った人が一緒にずっと歩いて撮影する様子はTVでも見た事があるけれど、逆にそうやってワンカットで撮影している・・・と思い込んでいるために、途中で度肝を抜かれる事になる(≧▽≦)
伝令カンパーバッチ.jpg
ベネディクト・カンパーバッチやコリン・ファース、マーク・ストロングなどイギリスの大御所俳優も実は出ている。
重要人物の役だけれどほんの少しの出演だし、軍服と帽子でほぼ他の人に紛れちゃうくらい。声で気が付くけれど、テロップで発見したコリン・ファースが何処に出ていたのか帰宅して調べるまで判らなかったwa
伝令塹壕.jpg
ほぼ主役の若手俳優のみの出演で、物語はとにかく走って這って伝令を伝える・・・だけなのに、見せ場がたっぷり。第一次大戦で使われたひし形の戦車とか、イギリスのやっつけ仕事の塹壕とドイツの立派な塹壕の違いも見所のひとつ。
勿論、映像も凄いけれどもう一つ感心したのが、その他大勢のエキストラさんたち。
ワンカット撮影なのでぐるりと振り向いても全ての人がきちんと演技をしていて手を抜いていない!!
日本のパニック映画などでシロウトっぽい人たちがテキトーにやって台無しにしちゃうのとは大違いne
伝令野原.jpg
ただただ走って伝令を伝えて、はい良かったね・・・というだけではない。

兄や家族の事を語ったブレイクに対し、Hateという強い言葉まで使って故郷に帰りたくないと話すスコフィールドは、その背景を何も語らなかったのにも関わらず、たったラストの1シーンで彼が命の大切さを実感し、家族を改めて大切に想う物凄く大切なテーマを表現している点で実に秀逸な映画なのだった。

この記事へのコメント

  • にゃむばなな

    そうなんですよね、伝令以上に大切なもののために走るから、あの最前線を丸腰で走るシーンに、ブレイク中尉と話すシーンに涙が止まらないんですよね。
    ワンカットに見せる映像は凄いですけど、それ以上に主人公に付きまとうように距離を取るのも凄い。常に彼らの表情を追いながら、周囲の状況に色々語らせるところも素晴らしかったですよ。
    2020年02月16日 00:32
  • セレンディピティ

    まだ~むさん、こちらにも...
    私も今日、見てきました。すごくよかったですね。
    今のところ、今年のベストです!
    手に汗握りつつ、途中で何度もほろりとしてしまいました。
    ラストは胸がいっぱいになりました。

    私はコリン・ファースとカンバーバッチはすぐにわかりましたが
    マーク・ストロングはエンドロールを見て、あれ?
    と気づいた次第で。だって帽子かぶってたんだもの~
    2020年02月16日 00:38
  • きさ

    これは面白かったです。
    199分ワンカットというのが話題ですが、さすがに途中何か所か巧妙につないであると思います。
    中盤に主人公が意識を失って暗転するシーンもありますし。
    とはいえ大量の兵士の出るシーンの撮影はさぞや大変だったでしょうね。
    冒頭、塹壕の中を二人がえんえんと歩いていくシーンはキューブリック監督の「突撃」を連想しました。
    199分を一気に見せる演出は見事でした。
    主演二人もいいですが、出番は短いですが、マーク・ストロング、コリン・ファース、ベネディクト・カンバーバッチの出演シーンはさすがでした。
    2020年02月16日 10:08
  • ノルウェーまだ~む

    >セレンディピティさん
    >
    いきなりベスト出ちゃいましたね~
    アカデミー賞関連作品は、やっぱり良いものが多いですものね☆
    帽子被っているマーク・ストロングじゃ判りにくいですよね(爆)彼はブレイクが亡くなった時に現れた将校で、足元だけ映すので逆におや?と思ったら彼の声だったので気が付きました☆さすが大物感ありました!
    2020年02月16日 17:18
  • ノルウェーまだ~む

    >きささん
    >
    199分もあったなんて気付かないくらい惹きこまれてみていました。
    勿論、途中繋いでいるのは判るのですが、ずっと一緒に歩いて撮影していたはずなのに、急に池の真ん中をカメラが通ったりして驚かされました。
    2020年02月16日 17:27
  • ノルウェーまだ~む

    >にゃむばななさん
    >
    大切なものを胸に秘めて走るからこそ、ただ伝令を伝えるだけの映画じゃなくなっているのですよね。
    途中、他人の赤ちゃんを抱いた女性に出会う所も、ラストの「家族を想う気持ち」とリンクしていて絶妙だと感じました。
    2020年02月16日 17:34
  • きさ

    すみません、119分の誤りでした。ブログは修正しました。
    2020年02月16日 18:42
  • ノルウェーまだ~む

    >きささん
    >
    あ、ビックリしました~
    でもほぼ2時間ですものね。あっという間でした!
    2020年02月16日 22:00
  • メビウス

    まだ~むさんこんばんわ♪

    それこそ全編終始ワンカットならば凄い映像になっていたでしょうけども、『ワンカットのように見える』演出にしていた本作でも十分凄い映像体験が出来た気がしますね。主要キャストだけじゃなく大勢のエキストラの人達もミスが許されないだけに全員の本気演技がちゃんと感じ取れた気がしましたし、それにほぼワンカットゆえでしょうか、スコフィールドが途中鉄条網に引っ掛けてケガする場面にしても、どういう風に撮ってるんだろうと不思議に思ってしまいました。塹壕崩落も下手したら本当に生き埋めになってたんじゃないでしょうか?
    2020年02月18日 19:48
  • ボー

    予告編で声を聞いたとき、すぐにコリン・ファースわかりました。声で一発でしょー。
    途中で、まさかの事態で驚きましたよ(あれです! ネタばれになるので。あれです)。
    最後の最後まで、もしかして、やられちゃうかも!?と緊迫感ありました!
    2020年02月19日 09:18
  • ノルウェーまだ~む

    >メビウスさん
    >
    そうなんですよね~
    その臨場感が緊張感をもたらしてくれて、凄い映像となっていましたよね。
    ある意味本当にワンカットで撮るよりも、ワンカットに見える様に撮るのが、実は難しいのかも?
    塹壕の崩落もタイミングよく崩落させるのとか、ヒヤヒヤしながらも感心してしまいました。
    2020年02月19日 22:28
  • ノルウェーまだ~む

    >ボーさん
    >
    うっかり気付きませんでした。3人とも確かに声の特徴のある俳優さんなので、カメオ的に登場してもしっかり判るんですよね。それって本当に凄い事です☆
    最後の最後まで緊張しましたね~
    2020年02月19日 22:45
  • yukarin

    まだーむの鉄条網の話..想像してゾッとしちゃいました...かなり痛かったでしょう?

    全編ワンカット風はとても見ごたえありました。このあたりでカットかなとか思いながら観てましたがその後はそんなの関係なくさいごまでみいってしまいました。
    何気に大御所俳優さんたちが登場するのも贅沢ですね。コリン・ファースは気づきませんでした?
    2020年02月20日 16:09
  • ノルウェーまだ~む

    >yukarinさん
    >
    ねー?コリン・ファース最初の方だっただけに、うかつに見逃しちゃうわ~
    カットの繋ぎ目も今思えばあのへんかな?とかも思いますが、観ているときはそれどころじゃなくてずっとハラハラしながら見入ってしまいましたね☆
    2020年02月21日 00:29
  • ノラネコ

    ゲームライクな展開と手法が新しい表現を生み出していました。
    作り物っぽいからこそ、象徴的に語れたものがあったと思います。
    PJの「彼らは生きていた」とセットで見るとよりこの世代の人たちが身近に、リアルに感じられますね。
    2020年02月21日 22:29
  • ノルウェーまだ~む

    >ノラネコさん
    >
    確かに主人公を中心にぐるりと映像が回ったりするところなど、とてもゲームっぽい感じしましたね。
    作り物っぽいかんじとCGを使わずリアルに撮り続けるかんじのバランスが良かったと思います。
    2020年02月21日 23:44
  • ごみつ

    こんばんは。

    私も今日、見てきました!
    評判にたがわない素晴らしい作品でしたね。

    予告篇で一人しかたどり着けないのはわかってたので、ブレイクが生きている間は緊張しまくりでした。(◎_◎;)

    どのシーンも素晴らしいけど、私は主人公が気絶から目覚めた後のシーンには心からやられました。
    あれを映像の魔術と言わずして何をそう呼ぼうぞ!ってな感じで。またこの時の音楽が素晴らしかった。

    キューブリックの「突撃」を見ると、この戦場の絶望感と、ラストのカンバーバッチのセリフもよく理解出来ますよ。
    まったくひどいんですよ、第一次世界大戦って・・・。
    2020年02月23日 20:47
  • ノルウェーまだ~む

    >ごみつさん
    >
    「突撃」は未見なんです・・・これは見なくてはですね!
    とにかくどの国でもそうでしょうが、ボタンひとつでミサイルビューンの現代に比べたら、第一次大戦は人海戦術なので悲惨だったでしょうね。
    ネズミのシーンは特に緊張マックスでしたね~~私はスムーズにカメラが池や川に入って行くところに特に感動しました☆
    2020年02月23日 22:29
  • ここなつ

    こんにちは。
    早速ご訪問してくださり、ありがとうございました。
    鑑賞の背景に特別に思い入れがあった作品だったので、なかなか感想をアップできなくて…でも、ご訪問してくださり、感謝です。
    まだ~むさんも書かれていらっしゃいますが、全てに手を抜かず、リアルな…ホントゼイゼイしてしまうような作品でした。
    命の大切さ、家族への想い…と、訴えかけられることはいつくもありましたが、なんとしてでも使命を果たさんとする意志の強さにも感動しました。
    2020年05月14日 16:55
  • ノルウェーまだ~む

    >ここなつさん
    >
    最前線で敵に突っ込んでいく兵士も、命をかけて伝令の為に走る兵士も同じグレードで「国を家族を守る兵士」なのでしょうね。
    ここなつさんにとっては思い入れのある鑑賞会になって、より一層心に残ったのではないかしら?
    数年経って子供が巣立っていったあと、そう言えばこの映画一緒に観たね♪と語り合える日が楽しみですね☆
    2020年05月15日 13:23
  • SGA屋伍一

    ほんとう~におひさしぶりでございます…
    このころはまだまだコロナも出始めでしたね。そのあとこれほど大騒ぎになるとは夢にも思わず
    大変な思いをして任務を成し遂げたスコフィールドでしたが、戦争はまだ3年くらい続くんですよね。無事生き延びてくれるといいのですが
    2020年08月30日 17:48
  • ノルウェーまだ~む

    >SGA屋伍一さん
    >
    >いやぁほんとう~にお久しぶりでございます!!
    スコフィールドの戦争がこのあと3年も続く事を考えたら、コロナがあと3年くらいは大変かもしれない事なんて、なんてことないのかも~~
    我々もなんとか生き延びましょう☆
    2020年08月30日 22:26

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