将棋の神さまを祀っている鳩森八幡神社の近くに設置してある「3月のライオン」マンホールを辿ってみたときは、それぞれのキャラクターが全く判らない状態だったのだけど、それもどうなの?と思い、(hulu)で丁度配信していた実写版「3月のライオン」とアニメ版を並行して見る事に。
「3月のライオン」前編(2017年)
幼い頃に家族を事故で亡くした桐山零(神木隆之介)は、プロ棋士の幸田に引き取られ才能を開花させるが、心の奥では孤独にさいなまされていた。
史上4人目の中学生棋士として活躍する事で自立し家を出た零は一人寂しく下町に居を構えていたが、ある日先輩に連れていかれたバーでうっかりお酒を呑んでしまい、路上に寝ていたところを川本あかり(倉科カナ)に拾われ、以来川本三姉妹に色々と世話を焼かれるようになる。
彼女たちの優しさに触れていくことで、少しずつ成長していく零は・・・
「3月のライオン」後編(2017年)
次第に実力をつけつつも強敵に苦戦する零は、親友でライバルの二階堂(染谷翔太)と共に切磋琢磨していた。
ある日、世話になっている川本三姉妹のところへ、随分前に女を作って出て行ってしまった父が舞い戻ってくる。
彼の理不尽な要求から彼女たちを守ろうと奮闘する零だったが、身内の事だから自分たちに決めさせて欲しいと突っぱねられてしまう。
そんな中、いよいよ最高峰を目指して獅子王戦の幕が切って落とされた・・・
3月のライオン 13 (ヤングアニマルコミックス) - 羽海野チカ
配信されているアニメは全部で44話。最近のアニメは原作を忠実に再現していて、ファンの気持ちを大切にしているよね。
映画は44話で描かれる様々なエピソードを上手に前後編の2つに分けてしっかり網羅させている。脚本家って凄いな~~
アニメ「3月のライオン」公式サイト
ここでせっかくなので3つの作品を並べてみましょう☆
主人公 桐山零 (神木隆之介)
クオリティー高い! 実写映画の撮影は多分4~5年前。となるとさすがに神木君に中学生は無理でしょう?という違和感はあまり感じないまま実写版を見られたという事は、余程自然な演技だったとも言えるし、そもそも中学生でプロ棋士という『老成』した状況がこの配役を納得させる説得力を持っていると言う事なのかもしれない。
確かに史上最年少棋士で沸いた藤井蒼汰棋士を見たら「うん、有りだね♪」となるのだ。
零に世話を焼く三姉妹の長女 川本あかり(倉科カナ)
原作とアニメであかりは少女漫画には珍しく凄いグラマー。
父親(伊勢谷友介)が女を作って家を出た後、母を事故で亡くし、19歳で幼い妹たちを育てている苦労人。昼間は祖父の和菓子屋を手伝い、夜は伯母のバーで接客業。
いつもニコニコしているけど、時々ふっと寂し気な表情を見せるあかりに、倉科カナは雰囲気ピッタリ☆
次女のひなた(清原果那)
天真爛漫でいつも零を励ましてくれる中学生。
いじめられていた同級生を助けた事で、次のターゲットになってしまうが強く立ち向かおうとする彼女に零が逆に救われるエピは胸が痛い。
アニメは過剰なまでに繊細に悩む零の閉塞感を、オープニング映像から中2病的に演出されていたのが、後半三姉妹のお陰で画面も明るくなっていくのでホッとする。
三女のモモ(新津ちせ)
今や子役といったら新津ちせちゃん。
アニメや漫画の幼児キャラとはさすがに違うけど、自然な幼稚園児で好感度が高い。
やたら遠慮しがちな零ちゃんにすぐ抱き着いていって、癒しを自然な形でふりまいてくれる重要な立ち位置☆
零を心友と呼ぶ善きライバル二階堂(染谷翔太)
一時期太っていたこともあるし、カメレオン俳優だから本当にここまで太ったのかと思って心から染谷くんの健康を心配しながら見ていたけど、どうやらめちゃめちゃクオリティーの高い特殊メイクらしい。今の技術って凄い!
どのキャストも漫画から抜け出たようで、ここまで漫画を再現する必要があったかは別として原作ファンは喜んだことでしょう。
その中でも唯一全く違うのがこの人。
誰にも倒せない天才棋士の宗谷(加瀬亮)
この人物だけ全くイメージと違うのは、この宗谷という人物をあの羽生善治棋士としてイメージしているからなのかも?
漫画に寄せず、逆にここに羽生名人を思わせる加瀬亮をもってきたスタッフに大きな拍手を送るべきでしょう☆
アニメでは他にひふみんを彷彿とさせるキャラとか、弟子に負けちゃうけど兄弟子として重要な対局に向けて着物を仕立ててあげるエピソードなど、色々思い浮かべられそうな人物が沢山登場するのも楽しい。
藤井蒼汰棋士でブレークしていた当時、将棋映画が立て続けに公開されたので何となく敬遠してしまった私。
良く見るとうちの近所でめっちゃ撮影しているし!
そりゃまぁ将棋会館は当たり前のこととして、ねえねが通っていた鳩森幼稚園のある鳩森八幡神社や、今は国立競技場の駐車場になってしまった明治公園まで。
そう思ってアニメを見ると、千駄ヶ谷駅(改装前)や東京体育館から神社へ至る道、将棋会館前を左へ歩いていくと突き当たるお酒のカクヤスまでなんと寸分たがわず正確に描かれているのにビックリ!
普通漫画とかアニメって、もっと背景をざっくり描くものだと思っていたwa
背景を実写レベルにきっちり描くのは、新海誠監督もそうだけど最近のブームなのかな・・・?
将棋のシーンはやっぱり将棋をちゃんと知っていないと難しいけど、義理の姉・弟との確執を乗り越えていく話もしっかり描かれていて秀逸。
アニメはもう少し残っているので、頑張って最後まで見てみよう~♬
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この記事へのコメント
ごみつ
「3月のライオン」、早速映画とアニメを視聴されたんですね。
作品としてどうですか?それにしても、藤井蒼汰棋士がブレークする前に将棋をテーマにマンガを描いていたのが凄いですね。
それにしても染谷翔太の太りぐあい、役作りにしても凄すぎる!と思ってたらCGなんですね。最近のCGはホントに凄いクオリティーですよね。
私も是非、コミック読んでみたいけど、今、コミックは一番気軽にレンタル出来ない媒体ですよね。(;^ω^)
図書館にはないし、買い揃えると高いし置き場所も困るし、マンガ喫茶は行きたくないし、ツタヤレンタルは受け取りが大変だし・・。
昔みたいに、貸しマンガ屋さんがあればな~。
ノルウェーまだ~む
>
ですよね~コミックに手を出すのはなかなか勇気がいります。色んな意味で。
なのでアニメでサクッと見るのが便利ですよ~
作品としてもアニメならハチクロの作者らしく、コミカルな部分も楽しいですし、実写映画もまた多くのエピソードを実に上手く網羅しつつ、しっかりと全体的にまとまっていて楽しめました☆
染谷くんはCGが簡単なのでは?と思いきや、着ぐるみを着て特殊メイクを施しているらしいんですよ。それも凄い!!