というか、少々ネタバレしたくらいでこの映画の魅力は少しも減りはしないのだ!!
25年もの歳月をかけて完結した「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ。
「:序」(2007年)「:破」(2009年)「:Q」(2012年)から9年もの間をあけてようやく公開日となったのにコロナで2回延期を乗り越えての完結!!
もしかすると庵野監督のことだから、まさかの解決しないままの最終回だったりして?と不安な気持ちは想定外に見事払拭!!
ありがとう・ありがとう・ありがとう そしてさらば、全てのエヴァンゲリオン
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:II」公式サイト
前作「:Q」で目の前でカヲル君を失い失語症に陥ったシンジ。引き起こされたニアサードインパクトで生き残った人々が暮らす村にたどり着く。
周囲の人々の温かさに綾波は少しずつ人間らしさを学んでいく。アスカはシンジを叱咤しながらも自身も過去と向き合っていくが、シンジはネルフの廃墟から動こうとしなかった。
ゲンドウが引き起こそうとしているフォースインパクトを阻止すべく、マリと共に出撃したアスカは自身のATフィールドに阻まれてしまった為ついにシンジは…
公式サイトの予告編でも見られる冒頭のパリのシーンでは、全世界で最も最速で予告編を公開したのがパリのジャパンエキスポだったのを意識して(?)エッフェル塔をもぎ取っての使徒とのバトルから、誰一人思いつかない様なデザインが凄すぎて度肝を抜かれてしまう。
特にフレンチカンカン風使徒には大爆笑☆まさにサービスサービス!?
そもそも私がエヴァンゲリオンのシリーズを見始めたのは、高校生のねえねに付き合わされた形で劇場へ「:序」を観に行ったのがはじまり。
ATフィールドやら人類補完計画やらロンギヌスの槍だとか、とにかく判らない用語を解説して貰いながらの14年間。簡単には理解できないほど複雑な設定に悪戦苦闘しながらも、これはもしや『ガラスの心を持つ少年が内面の葛藤(=使徒)と闘いながら自分で作った大きな壁をぶち壊して乗り越えていく』という明解な話なのでは?とアニメ版全26話を見て内心思っていた私。
作品はとにかく素晴らしいの一言。パンフレットに書かれた庵野監督の言葉通り、デザイン・CG,・色彩の面白さ。特に背景の描き込みの見事さは息を吞むほど!!25年もの歳月を感じさせない声優さん達の声や、画角の面白さしかり、音楽の使い方もバツグン、もう約3時間もあっという間に感じられるくらい(後から疲労困憊するけど)
それもこれも体調を崩してしまった庵野監督を手弁当で(?)長年サポートし続けてきた周囲の人たちの並々ならぬ熱量の賜物なのでしょう☆
このシリーズを通して庵野監督をサポートしてきた周囲の人たちは、「ミサト」であり「トウジ」であり「アスカ」であっただろうし、癒しとなっていたのは「綾波」で、脅威となってきた「使徒」を分厚いATフィールドで防御したり、意を決して立ち向かっていくと飲み込まれたりを繰り返していくうちに、もう一人の自分「カヲル」に助けられながら自分自身を乗り越えて親離れしていく、まさに彼自身の深層心理だったに違いないのだ。
途中自分のフルネームを紹介するときに「マリア」と言うだけあって「:破」から参加したマリが要となる訳だけど、実際彼女のモデルは庵野監督が学生時代一緒に学んだあの究極のポジティブシンキングマン「アオイホノオ」の島本氏なのだそう!
ラストはアニメの最終話2話を思わせるあれやこれやに、『シン・ウルトラマン』?な親子喧嘩など想定外の事が盛りだくさんに用意されていて、こちらもサービスサービス!
ちなみに題名の最後に付けられたマークは楽譜の「リピート記号」と紹介されているところもあるけど、このシリーズを踏襲すると「コロンにエンドマーク」とも取れるらしい。
この物語の未来をリピートと捉えるか、エンドと捉えるかはもう自分次第と言う事なのかもしれない。
さらば、全てのエヴァンゲリオン。さらば、わが家のエヴァンゲリオン。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 - 緒方恵美, 林原めぐみ, 三石琴乃, 山口由里子, 立木文彦, 庵野秀明, 庵野秀明, 摩 砂 雪, 鶴巻和哉

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 - 緒方恵美, 林原めぐみ, 宮村優子, 坂本真綾, 三石琴乃, 庵野秀明, 庵野秀明, 摩 砂 雪, 鶴巻和哉

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q - 緒方恵美, 林原めぐみ, 宮村優子, 坂本真綾, 三石琴乃, 庵野秀明, 庵野秀明, 摩 砂 雪, 前田真宏, 鶴巻和哉
この記事へのコメント
セレンディピティ
エヴァンゲリオン、堪能されたようですね。
私はエヴァファンの息子につきあわされて
いくつか見ているものの、そこまで乗り切れなくて…
でも本作の公開は、私もチェックしていましたよ。
息子は、一足早くサントラを買って楽しんでいるみたいです。
たぶん彼は見に行くと思うので、まだ~むさんの記事で予習して?
語り合いたいと思います。^^
予告映像は(息子が送ってきて)いくつか見ていますが
ほんとうに「絵」がすばらしいですね。
それだけでも見応えありますね。
ノルウェーまだ~む
>
なんと!息子さんエヴァファンでいらしゃったのですね!?
そしてまさかのセレンさんまでエヴァシリーズご覧になっていたとは・・・
そう言えばロボット大戦もの意外にお好きでしたものね☆
私の感想はさほど予習になるようなものでもないのですが、この程度のネタバレなら支障ないかと思っていますょ。
とにかく圧巻なので、出来たら劇場で、しかもIMAXで鑑賞なさることを強くお勧めしますっ!
王島将春
間もなく、エゼキエル書38章に書かれている通り、ロシア・トルコ・イラン・スーダン・リビアが、イスラエルを攻撃します。そして、マタイの福音書24章に書かれている通り、世界中からクリスチャンが消えます。その前に、キリストに悔い改めて下さい。ヨハネの黙示録6章から19章を読めば分かりますが、携挙に取り残された後の7年間の患難時代は、苦痛と迫害の時代です。患難時代を経験しなくても良いように、携挙が起きる前に救われてください。
にゃむばなな
エヴァが終わってしまうのは本当に淋しいです。
でも25年に渡り苦しんできたシンジが、レイが、アスカが救われるならと思うと、この終劇を受け入れることこそが愛だとも感じましたよ。
それだけ私も大人になったということなのでしょうか。
きさ
エヴァというと何回も映画化されているのですが、どうもラストが納得できなかったです。
今回のシリーズも最初は総集編という事だったのですが、3作目のQからほとんどオリジナルとは別の話になりました。
で大丈夫かなと思っていたのですが、本作は素晴らしい。
やっと真のエンディングを見ることができたという印象です。
ラストは涙でした。
あまりにも素晴らしかったので久々にパンフレットを買いました。
ネタバレはしませんが、エヴァの総括というだけでなく庵野作品すべての総括という感もありました。
本作が素晴らしかったので、庵野監督の次回作「シン・ウルトラマン」楽しみです。
ノルウェーまだ~む
>
遂に終わってしまうなんて、ホント寂しいです~
みんなエヴァと共に大人になったと言う事でしょうかね☆
しかし、困難に立ち向かっていくという点では、大人でも子供でもこれから何度でも体験しなくてはいけない局面があると思うので、そのたびにエヴァを思すことでしょう。
そういう意味ではエヴァはリピートであり永遠なのではないでしょうか♬
ノルウェーまだ~む
>
ラスト納得いかなかったですかー?
庵野監督ご自身がいろいろに揺れて、作り直したり改変をしたりで最終形態となったのが今作なのでしょうから、やはり会心の出来と言う事なのでしょう☆
次回作「シン・ウル」も楽しみですね。
ノラネコ
いろいろ散りばめられた謎は、実は本質的にはどうでも良くて、自分の中の大人と子供を一つの人格として辻褄合わせるのに、四半世紀もかかるとは。
やはり天才の葛藤は常人とは異なるディープさなんでしょうね。
ノルウェーまだ~む
>
まさにその通りですね~
物語の複雑さとか謎めいたキーワードは、単に簡単には他人からは理解できないのだということを強調するためだけのものだったのでしょう。
天才の葛藤は抜け出すのに四半世紀もかかるのね・・・