「騙し絵の牙」☆やるなぁ~KADOKAWA

前宣伝から大泉洋をあて書きしたのと、あて書きしたのに大泉洋らしくない演技を要求された事は知っていたけど、まさかここまで大泉洋らしからぬキャラクターだったとは!!?
登場人物の多さと複雑に入り組んだ策略と、文学系に有り勝ちな持って回った言い回しで難解さを増しているけれど、実は策略に気付かせないよう煙に巻く手段なのだとしたら「やられた!」としか言いようがない(笑
「騙し絵の牙」
だまし絵ポスター.jpg
社長の急逝により窮地に立たされた薫風舎。
次期社長の座を狙った派閥争いの中、社内の大改革を行うべく廃刊の危機に立たされた雑誌「トリニティ」の編集長として新しく速水(大泉洋)が派遣されてきた。
文芸雑誌の新人編集者だった高野(松岡茉優)は自分が見出した作家の掲載を却下され、くさっているところへ速水からスカウトされる。
斬新な作品を集めて大ヒットとなったトリニティだったが・・・

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W主演の二人。原作では恋人設定らしいけど、映画ではあくまでも上司と部下・・・とは言え、どこか心が通じ合った二人といった描き方になっている。
松岡茉優が新人編集者ならではのアイデアと物怖じしないパワフルさ全開で健気に頑張っていて、とっても応援したくなる☆
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熾烈な派閥争いは「倍返し」以上のどんでん返しで最後まで飽きさせない。
会社の利益よりも「KIBA計画」プロジェクトで騙しあい、足をすくいあうというのは落ち着いて考えるとどうなの??と思ってしまう。
騙し絵事務所.jpg
あれだけ騙されたのにラストの超どんでん返しが気持ち良く気分は爽快!
足をすくわれても「転んでもただは起きぬ」ところも良かった。要するに騙しているというより『抜け駆け』しているから印象が悪くないのかな☆
出版社・本屋・小説家・編集者・・・と、本好きな人なら絶対面白い世界。
KADOKAWA映画と言うとどうしても戦車とか出てきて大掛かりで大味なものが多いイメージだったけど、これは中々おすすめ!

この記事へのコメント

  • ここなつ

    こんにちは!
    騙されるのもアリな作品でした。
    というか、企業は(出版業界に限らず)どこもある程度の騙し合いを上層部ではしているのですよね…
    でもやっぱり薫風社には小説誌を捨てて欲しくなかったなぁ。
    2021年04月20日 09:23
  • ノルウェーまだ~む

    >ここなつさん
    >
    そうなんですよ~私もそこは強く思いました!
    たとえwebへ移行するなり、Amazonに特化するのだとしても、小説部門を失くすって無いわぁ・・・と思いました。
    ただ企業の経営方針が変わったとしても、書店が出版するという斬新なアイデアや、もっともっと新しい形態がこれからの世の中出てくるかも~~と、別の意味でワクワクもしましたね♬
    2021年04月20日 12:27
  • Som

    この映画、2度観たらもっと面白いかもって思いました?
    ズルではなく賢い方法で、最後はあっぱれでしたね?
    2021年04月20日 22:12
  • ノルウェーまだ~む

    >Somさん
    >
    早速コメントありがとう~♬
    もう一度見ると別の視点で鑑賞できるから、また面白さが増す気がするよね☆
    大泉洋のあえて「ニヤリ」としない策士加減が絶妙でした!
    2021年04月20日 23:37
  • ノラネコ

    最近希少本を扱う「ブックセラーズ」という映画を見たのですが、まさに高野がやってることでした。
    一般人が考える「本を読む」ということとは、似て非なるもので、むしろ美術品などの世界に近いんですよね。
    あれはあれで出版の未来に対する問題提起ですけど、やっぱあれが正解では無いんでしょうね。
    2021年04月21日 20:35
  • ノルウェーまだ~む

    >ノラネコさん
    >
    「ブックセラーズ」気になっていた作品ではあります。
    なるほど~~同じように書店から出版するといった話なのですね?
    今はデジタルで読む時代ですけど、その分書店の役割は時代とともに変化していって、最早マニアックなファンのための付加価値の付いた美術工芸品を扱う店みたいになっているのでしょうか・・・
    これからはもっと誰も思いつかないような書店が生まれるかもしれませんね!
    2021年04月22日 00:16
  • ごみつ

    こんにちは

    この映画、うちの職場でロケをしたので、私も見に行って来ました!
    思いのほか、面白かったですよね。

    出版業界や、出版流通、小売店舗の状況なんかの描写もとてもリアルで、堪能出来ました。

    國村準が演じた大物作家さん、見た目は筒井康隆ぽかったけど、しょっぱな彼がシャンソン(枯葉)歌いだした時は爆笑でした。あの年代の文化人あるあるって感じで。

    あと薫風社はどう見ても文藝春秋がモデルでしたよね。

    それにしても、大泉洋も佐藤浩市もうちにロケに来てたと知ってショック。一目でいいから見たかった~。(;_:)
    2021年04月24日 18:02
  • ノルウェーまだ~む

    >ごみつさん
    >
    もしやあのサブカルモデルちゃん表紙のトリニティを並べて、売れるか見守っているときの書店がごみつさんの職場でいらっしゃいましたか?!
    前にロケがあったと仰っていたのは覚えてましたが、そういう目でこの映画見るのすっかり忘れてました(涙
    撮影現場見られなかったの残念でしたが、とーってもゴージャスな書店だなぁと思って観てました☆

    シャンソンは度肝を抜かれたのですが、作家あるあるなのですね?(爆
    小説薫風も表紙デザインがまんまで笑っちゃいました☆
    2021年04月24日 23:31
  • にゃむばなな

    大泉洋のキャラクターだから全体的に面白く見れて、かつあの高額な本が売れるという展開もリリー・フランキーの魅力と才能を知っているから、受け入れることが出来る。
    まさにキャスティングで勝利したような映画でもありますが、やっぱり気持ち良く騙してくれるこの脚本というか、原作が見事でしたね。
    2021年04月25日 00:21
  • ノルウェーまだ~む

    >にゃむばななさん
    >
    騙す人も騙される人も悪人が一人も出てこないのに、騙されても気分が悪くならないのは、キャスティングの力も大きいでしょうし、なにより気持ちよく騙してくれるというのが大きかったですね~
    2021年04月25日 11:51
  • ふじき78

    KIBAプロジェクトも、アメリカでの取引も、書店専門販売も、実は実損を被るのは出版社より、取次じゃないかと。それなら、取次から破壊工作員が出ててもおかしくないな、と。藤原竜也の活躍が始まる訳である(訳でない)。

    大泉洋は抑制が効いてると、やり手でいい感じなのですよねえ。あれは不思議。
    2021年04月28日 00:51
  • ノルウェーまだ~む

    >ふじき78さん
    >
    確かに!藤原竜也が「何でだよぉぉ~~っ!!何で取次は蚊帳の外なんだよぉぉう~~っ!??」って叫びそうです(笑
    大泉洋にあえて「ニヤリ」顔をさせなかったのもかなり良かったですよね☆
    2021年04月28日 14:23
  • ボー

    騙し屋のボーを目指します。
    2021年10月30日 10:06
  • ノルウェーまだ~む

    >ボーさん
    >
    騙し絵じゃなく?・・・オレオレですか!?
    2021年10月30日 14:40

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