前回は偶然観た映画がシリアルキラーの事を描いていたのだけど、今回はまだ配信になってなかった分を見ることに。当然の事ではあるけれど、いくつ見ようとも犯人の心理って理解しようがないものなのね・・・
前回:驚愕!実在したシリアルキラー映画を見る☆「チャイルド44」「フローズン・グラウンド」「ジェフェリーダーマー」「チェイサー」
「テッド・バンディ」(2019年)

テッド・バンディ(字幕版) - ザック・エフロン, リリー・コリンズ, カヤ・スコデラーリオ, ジョン・マルコヴィッチ, ジョー・バリンジャ―, マイケル・ワーウィー
イケメンのテッド(ザック・エフロン)はIQの高い法学を学ぶ学生。バーで恋に落ちたエリザベス(リリー・コリンズ)と幼い娘と幸せな家庭を築いていた。
ある夜職質されたテッドの車には怪しい道具が積まれており、連続して起きている女子大生殺人事件の容疑者として逮捕されてしまう。
無実を訴え脱走を何度も試みるテッド。エリザベスは自分が通報したことで逮捕され死刑が確定しそうな事に苦悩していた。
自分の弁護をする能力の高さとイケメンさで人気者となるのだが遂に・・・
この作品は彼が唯一殺さなかった女性=本当に愛していた女性の立場から描いたという点で、なかなかに斬新。
なので事件そのものは映像として出てこない為ほとんどグロくないし、キッチリ罰せられてスッキリする。
死刑が決定しても自白をしなかったテッドが最後彼女に真実を追求され打ち明けるところは、本当に彼女を愛していたのだと判る秀逸なシーンで見ているこちらも唯一救われる場面。
エリザベスの同僚として登場するベイマックスみたいな人誰だっけ?あの天才子役だった人えーっとえーっと・・・とやっていて後半やや集中できなかったけど、あのシックスセンスのハーレイ・ジュエル・オスメントだった!!(笑
「屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ」(2020年)

屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ(字幕版) - ヨナス・ダスラー, マルガレーテ・ティーゼル, カティア・シュトゥット, マーク・ホーゼマン, ハーク・ボーム, トリスタン・ゲーベル, グレタ・ゾフィー・シュミット, ファティ・アキン, ファティ・アキン
70年代ハンブルグ、アル中で斜視、事故で鼻が曲がっていて歯もボロボロで猫背のフリッツは、娼婦と退役軍人の吹き溜まりとなっているゴールデングローブというバーに入り浸っていた。どの女性にも相手にされなかったが、年配の娼婦を連れ込むことが出来た。しかし不能をバカにされカッとなって殺害、解体した遺体を壁をはがして隠す事を繰り返していた。
酔って事故に遭ってからは禁酒し、真面目に働いていたが勧められた酒で再び酔って犯行を繰り返していたが、ある晩住んでいるアパートの階下が火事になり、遂に逮捕されるのだった。
醜く、汚く、悪臭漂い吐き気を催す不快極まりない、私史上最も人にお勧め出来ないおぞましい映画(ムカデ人間ですら勧めてたのに・・・)
見た目が美しくないけれど心は美しい人を描いた作品は、美男美女しか出てこないチャラくて薄っぺらい映画よりも好きなのだけど、こいつは中身まで腐っていて最悪!テッドバンディを見た後だったこともあって特に思う。
この映画は犯人目線で描かれている。通常なら犯人の辛い生い立ちから事件を描いていくのが一般的だけれど(実際、不遇の子供時代、大人になってからも2度の離婚・事故などが続いた)あえてそれをやらず彼の醜悪な犯行のみを描いたのは、一切同情の余地なしを強調したかったからなのか?
シリアルキラーと言えばゲームのように殺人を繰り返すイメージなので、フリッツ・ホンカはそれとはまた違うように思える。
それにしても何故こんな酒癖も悪く暴力的で醜い(あえて書くけど)男に付いていこうと思うのか?そうでもしないと生きられない最下層の娼婦たちが哀しい(結局生きられなかったけど)
特殊メイクで醜いホンカを演じたのは23歳で普通にイケメンのヨナス・ダスラーくんでその演技は素晴らしい!また解体したものは全て布に包まれているし、解体シーンも直接は見せない・・・のにここまで不快でリアルで生々しくまるで腐臭漂うかのよう!彼の家をまんま再現した部屋も見事。
ともかく見た後は食欲がなくなって当面料理もする気になれないyo・・・
この記事へのコメント
セレンディピティ
デッド・バンディ、気になっていましたが
シリアルキラーのお話...というので二の足を踏んでいました。
でも、グロいシーンも出てこないということですし
見てみようかな...。
これほどの殺人鬼でも、愛し続けることができるのか。
妻の気持ちも気になります。
ノルウェーまだ~む
>
シリアルキラーものにご興味ないと思っていたので、ちょっぴりビックリしています。
グロいシーンは無いですが、実話ベースなので実際の報道写真がちらりと一瞬写ります。
逆に作られたものでは無いだけに、それをどう感じるか?というところでしょうか・・・
多くの女性を引き付けるだけあって魅力的な男性であったことは間違いないのですが、これほどの殺人鬼を愛する女性と、愛した男性がこれほどの殺人鬼だったという二人の女性の視点があってとても興味深いですよ。
ここなつ
「テッド・バンディ」なんですが、
>死刑が決定しても自白をしなかったテッドが最後彼女に真実を追求され打ち明けるところは、本当に彼女を愛していたのだと判る秀逸なシーンで見ているこちらも唯一救われる場面。
という見方は私はできなかったので、目から鱗です。
何故って、私は彼が愛したのは唯一自分自身だけだと思っていたから…
でも、愛した男が殺人鬼だったら、精神病んじゃいますよねぇ…
ノルウェーまだ~む
>
確かにね、彼は自分自身が一番好きだった人間ですよね。
それに自分が少なくとも世の中の全ての女性から愛されている、愛されたい(=嫌われたくない)と思っているから、常にウソで塗り固めていたのでしょうが、あの時真実を打ち明けたのは「自分が通報した」と告白した彼女を、罪の意識から解放してあげようとした唯一の愛情だったのかなと私は思った次第です。
ごみつ
「テッド・バンディ」はご覧になった方、皆さんほめてるので、気になってきました~。
前に何かの本で読んだのですが、犯罪者っていうのは容姿が端麗だと(特に美人の女性)グっと情状酌量される率があがるんだそうです。
陪審員やマスコミだけじゃなく、裁判官からも酌量されがちだそうで、何だかな~って思っちゃいます。(;^ω^)
フリッツ・ホンカの方はかなりきつそうですね。(~_~;)
ノルウェーまだ~む
>
イケメンの場合はかえって重くなったり?ってことはないのかな?(陪審員の男女の比率にもよったりして・・・)
容姿が端麗な人はお得な人生を送っている分、より一層誠実に生きてほしいですよね☆
「フリッツ・ホンカ」はキツですが、ごみつさんなら大丈夫(笑
瞳
「テッド・バンディ」ご覧になったんですね!!
感想読めて嬉しいです。
必死に無実を訴えるエフロン君のイケメンっぷりに思わず、冤罪では!?なんて思ってしまうくらい(>_<)
サイコサスペンスとして描いていないところが、新鮮でした。
だからこそ、あの最後の告白、怖かったです~~。
感想記事をHPアドレスのところに貼らせていただきますネ。
「フリッツ・ホンカ」も気になります。
ノルウェーまだ~む
>
コメントありがとうございます。
人間は不思議とイケメンや美女に肩入れしがちですが、ついついもしかして冤罪なの?って思っちゃいますね(笑
私は逆にイケメンは最初から信用ならないと思っているたちなので、余計にうさん臭く感じてしまいましたが…
そうなんです~サイコサスペンスじゃないのが、とっても良かったんですよね。
リンクありがとうございます。感想記事さっそく読ませていただきますね☆