六波羅蜜寺を出た後は、すぐ近くにある「建仁寺」へ向かい歩いて行く。
京名物「みなとや幽霊子育飴本舗」 公式HP
上方落語や水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」の話の元になったと言われている素朴な飴を売っているお店。
毎晩飴を買いに来る女が置いていった銭がしきみに変わっていたので不審に思って後を付けると、墓から赤ん坊の泣き声が聞こえ、掘り出すと赤ん坊がその飴をくわえていたという伝説が450年も伝わっているのだそう。
本当は八坂通りへ戻らなくてはいけなかったのに、幽霊に惑わされたのか、うっかりこの店を左に曲がってしまい迷子に。
「建仁寺」 建仁寺公式HP 拝観料600円
臨済宗建仁寺派の大本山。鎌倉時代 開基は源頼家。
剛健な法堂がいかにも禅寺といった佇まい。
うだるような暑さの中引き返して、ようやく建仁寺の正門でもある「勅使門」から入場し、更に広い境内を見当違いの方向へ歩いたため少しフラフラし始める私。本来は花見小路通へ続く裏門より入り、すぐ横の本坊でチケットを購入しここから拝観する。
〇△▢の庭 手前の井戸、中央の木、奥の建物の角で地(▢)水(〇)火(△)禅宗の四大思想(地水火風)を象徴しているそう。
風神雷神図屛風俵屋宗達 (高精細デジタル複製)
レプリカではあるものの、これを観たいというのがもう一つのパパンのご希望だったのだ。
複製とは言え圧巻の存在感。はやりこの場所で観るということに意義を感じる。
竹林七賢図 海北友松によって描かれた重要文化財のデジタル複製画。
あまり気が付く人がいないけれど、手水と禅庭の間からサンダルを借りて裏の茶室も見学できる。雲龍図現代作家の方が描かれた襖絵もあったけれど、やはり格が違うというべきか。墨絵の枯れ具合の素晴らしさに息を呑むばかり。
あまりの暑さに「大雄苑」という枯山水の前庭もゆったり座る人も無し
渡り廊下を行くと法堂に繋がっていて、そこには2002年に創建800年を記念して描かれた双龍の天井画を観ることが出来る。
圧倒的な迫力。とはいえどことなく愛らしく(?)襖絵の雲龍図のような「品」はやはり歴史をもって初めて醸し出されるものなのかも・・・歴史的な建造物にもこうして新しいアートを取り入れても構わないのね?と思ったら、こちらの法堂は昭和2年に上棟されたものらしい。
パパンと息子に炎天下のモデルを頼んだらブーブー言われたけど、禅寺の修行と思って~
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この記事へのコメント
セレンディピティ
建仁寺は横は何度も通っているのに、中に入ったことはなかったと思います。
禅庭も龍の絵もすばらしいですね。
是非とも次回は行かなければ。
雲龍という京都の有名な和菓子がありますが
おそらくこの襖絵からきているのですね。
飴屋さんも興味津々。
歴史を感じるお店の佇まいに、ただならぬ気配を感じます。
ノルウェーまだ~む
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建仁寺素通りですか!?確かに祇園の賑やかな辺りに隣接していますものね…
質実剛健な寺の造りに加え、整然と整えられた禅庭はそのシンプルな枯山水の幾何学的なデザインが静かに力強くて、きっとセレンさん好みと思います。
なのに屏風絵などがなかなかに立派で、見ごたえありましたよ~
ごみつ
禅宗の雰囲気がとても素晴らしいお寺ですね。
お庭も素敵だし、複製とは言え、本来の場所で見る絵画も素晴らしいですね。実物を目の前にしたら静かな迫力がありそうです。
幽霊が赤ちゃんに水飴を食べさせてた話は、日本の怪談集では必ず収録されてる有名なお話だけど、その飴屋さんが本当にあるんだ!さすがは京都ですね。
幽霊子育飴、私もなめてみたいです。!(^^)!
ノルウェーまだ~む
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禅寺のシックで質実剛健なところ、実は好きなんです~
そこに迫力ある屏風絵がまた似合うんですよねぇ。
華やかに修復されたお寺や神社もいいですけど、こういったわびさびは日本の文化ならでは・・・と感じます。
幽霊子育飴屋さんは本当に素朴でひっそりとしてたけど、このひっそり感がまたイイんですよね(笑
近くには「六道の辻」というガイコツが沢山転がっていた所もあるそうで、夜には通りたくないかも・・・
ヒフミヨは古代の言葉カタカムナ
ヒフミヨは△回し▢なる (草枕)
ノルウェーまだ~む
>
コメントありがとうございます。
数の言葉なのですね~勉強になりました。