これはオモシロイ!
豪華俳優を揃えているにもかかわらず(笑)脚本がしっかりしてて、皮肉たっぷりの自虐ネタが満載☆
アメリカ映画もコンプライアンス無しの配信会社製作だからこそ、ようやく成熟できたと言って良いのかも・・・
「ドント・ルック・アップ」
ネットフィリックス配信(一部劇場公開)
天文学を教えるミンディ博士(レオナルド・ディカプリオ)は教え子(ジェニファー・ローレンス)が偶然発見した彗星に彼女の名前ディビアスキーと命名した。しかし軌道を調べると半年後に地球に衝突することを突き止める。
地球の危機を大統領に知らせようとするが一向に信用されず、メディアに直接出演し恐怖を訴えるも変人扱いされ、SNSはふざけた反応ばかり。
何をしても空回りしていたが、大統領が人気取りの一案として彗星爆破を提案し、核爆弾を積んだロケットを飛ばすのだが・・・
「インディペンデンスデイ」も小松左京の「日本沈没」も地球滅亡的ディザスタームービーといえば、ヒーローが現れて主人公だけ助かる体の、あり得ない感に辟易としていた私。
そもそも地球滅亡とか無いし・・・と思っていたけど、先の「日本沈没」のドラマを見てCGのリアルさと科学的根拠と最近の日本の地震を鑑みると、あながち有りなの?と思えてきて・・・奇しくも絶妙なタイミングで新聞に地殻変動による大地震の危機管理の特集が連日載ったりと、政府は隠しているだけで物凄い地質的情報を掴んでいるのでは!?なんて思い直していたところだったのだ。
次の選挙のための人気取りしか考えていないゴシップの絶えない大統領(メリル・ストリープ)はトランプを彷彿とさせ、側近の息子(ジョナ・ヒル)も頼りない、「アルマゲドン」スタイルでロケットに乗り込む元軍人(ロン・パールマン)もどれもザ・アメリカといったステレオタイプなのを、恥ずかしがることなく大真面目に演じているのがもう可笑しくて可笑しくて!!
かつて日本人と言えば黒縁眼鏡に首からカメラと描いてきたハリウッド映画だけど、自分たち自身をこのように揶揄出来るようにまで成熟してきたとは・・・
アリアナ・グランデがハリウッドセレブあるあるをセルフパロディ。
TVショーで恋人と痴話げんかを公開し元サヤに納まったり、せっかく地球の危機をTVで訴えても、人々の関心はゴシップが第一、SNSでは加工した画像が拡散されるばかりで、肝心の彗星衝突を誰一人真面目にとらえようとしない。
特別にコメディ仕立てにしなくても、いかにも実際にありそうな人々の動向を描くだけでこんなにもバカバカしく面白いって!?世の中がいかにオカシナことになっているかって事よね?
ヤリマンの女性キャスターにケイト・ブランシェット。
彼女に翻弄されてしまう博士の紆余曲折は物語の些細な部分でしかなく、陰で政治を動かすのは巨万の富を持つIT長者で、金儲けと自分と一部のセレブの命しか頭にないという怒涛の結末へのカウントダウンは刹那的でありながら、案外人々は地球温暖化が加速して滅びつつある未来を既に諦めているのかも?とも思えてならない。
ジェニファー・ローレンスの恋人役にティモシー・シャラメがNYのストリートなスタイルで登場。
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この記事へのコメント
セレンディピティ
まだ~むさん、メリー・クリスマス。
本作、私も見たい~と思っていました。
やっぱりNetflix作品て、どれも魅力的だわ~
劇場上映もしているので、見に行くつもちでいましたが
冬休みにNetflixのトライアルをしようかと思っているので
その時に見るかもしれません。
豪華キャストたちのはじけた演技も楽しみです♪
ノルウェーまだ~む
>
メリークリスマス!!
今年も素敵なクリスマスをお過ごしになられたと思います♬
セレンさんのご紹介の「パワー・オブ・ザ・ドッグ」もとても良さそうなので近日中、夫と見るつもりでいます~
何しろ彼は9時には自室にこもって寝てしまうので、この忙しい年末になかなか『一緒に観る』時間が取れなくて・・・(涙
こちらの映画もとっても面白いので是非!お正月の初笑いにいいかも!?
風子
コロナ対応でも、指導者により各国の対応が違いますし、大衆の考え方も違いますよね。
おバカな一般人にならないよう、心せねばと思いました。
ノルウェーまだ~む
>
とってもお久しぶりです!コメントありがとうございました。
仰る通りですよね~
過度な風評に惑わされないのは大切ですけど、正しく情報を精査するのは大切な事だなぁとしみじみ思いました。
ここなつ
これ、面白かったですよね!
豪華キャストもそれぞれがそれぞれの役をはっちゃけていて、観ていて楽しかったです。
>政府は隠しているだけで物凄い地質的情報を掴んでいるのでは!?なんて思い直していたところだったのだ。
コレ…多分「政府」はあまり何も考えていないと思います…(笑)と、本作を観て更に確信しました(笑)
ノルウェーまだ~む
>
そうなんですよ~
小松左京「日本沈没」もこの前のテレビドラマも政府がこんなに「国民の為」を連呼して身を粉にして働くとか無いよね?と思いながらも、東北地震で原発が爆発した映像を丸一日流さなかったことなど思い出されてしまうのです。
パニックにならないよう情報を操作するって有るのでは?
なんて・・・
少なくとも何も考えてないのには一票ですが、人気取りでアルマゲドンを飛ばしたりは日本政府はしなさそうです(笑
ノラネコ
実際、評価はイマイチなんですよね。
そりゃここまでいじり倒されたら、アメリカの半分はいるトランプ派は怒り浸透でしょう。
ノルウェーまだ~む
>
アメリカの半分はトランプ派で出来ているんですね~(笑
そういうアメリカ国民を描いたのだから、きっと面白くないのでしょうね☆
ふじき78
ノルウェーまだ~む
>
そこまで酷くはなかったような?(失礼・・・)
にゃむばなな
特にドナルド・トランプに「評価されすぎている女優」と揶揄されたメリル・ストリープをスキャンダル塗れの大統領にしているところが。
その最後もすっぽんぽんで謎の生物に…ですもんね。
ノルウェーまだ~む
>
相当なブラックコメディでしたよね。
この感じが大好きなんです~
正直、この手のブラックはイギリス映画のオハコでしたけど、ハリウッドでも下品な下ネタとかおバカばかりのコメディから大人のコメディに成長したなと感じましたよ(笑