「紳士は金髪がお好き」(1953年)

紳士は金髪がお好き(字幕版) - マリリン・モンロー, ジェーン・ラッセル, ハワード・ホークス
金髪のミス・リーと親友のドロシーは人気のダンサー。リーはお金持ちの御曹司ガスとの結婚を彼の父親に反対されたため、先にドロシーと船に乗ってパリでガスを待つことに。
船でダイヤの鉱山を持つ老人を手玉に取ったリーは、ダイヤのティアラが欲しくてたまらない。ドロシーはマローンと恋に落ちるが、彼がガスの父親が差し向けた探偵と知り決別する。
マローンの写真のネガを盗み出し鉱山王のスキャンダルを防いだことで、お礼にまんまとティアラを貰ったリーだったが、奥様がティアラを盗まれたと騒いで逮捕され・・・
映画「ブロンド」でも登場した映画。ひときわソフトでセクシーなマリリンの歌い方、喋り方が素晴らしくて、これは世界中の殿方がファンになるわ~と深く納得。歌も上手いので彼女がただのお飾りの女優ではない事が理解出来た。
ミュージカルコメディということで、突然歌い出すけれど、そもそもダンサーなので歌うシーンに違和感がないのも良い。
女性同士の友情や、キャバレーの歌の歌詞同様、いつの世も『男なんて金髪でグラマラスでバカっぽい若い美女』に目が無い事がやんわりと皮肉られていてお話的にも面白い。
「ナイアガラ」(1953年)

ナイアガラ(字幕版) - マリリン・モンロー, ジョセフ・コットン, ヘンリー・ハサウェイ
新婚旅行でナイアガラビューのロッジに泊まりに来たレイとボリーは、隣のロッジの金髪美女ローズに、夫のジョージが精神的病で臥せっていると告げられる。
ナイアガラ観光の最中にローズが別の男性と浮気している所を目撃したポリー。
実は二人は夫の殺害を目論んでいたのだが、翌日滝の底から見つかったのは浮気相手で、慌てて逃げ出したローズまでも追い詰め殺害してしまう。カナダからアメリカへ逃走しようとポリー夫婦の小型船を奪うと・・・
冒頭の音楽が如何にも古き時代のサスペンスといった怪しげな感じでワクワクする。
マリリンは夫殺害を企てる悪役なのだけれど、あえて?なのかさほど表情の変化が無いので、憎々し気な悪女という風ではないのがミソ?
小舟が滝つぼに落ちても沈んでもどっちでも死ぬぅ~!となる「海猿」ばりの緊迫感で最後までハラハラさせてくれる。
「百万長者と結婚する方法」(1953年)

百万長者と結婚する方法(字幕版) - マリリン・モンロー, ローレン・バコール, ジーン・ネグレスコ
3人のモデルはお金持ちの結婚相手を探すために、NYの高級アパートをルームシェアする。気の強いシャッツィは言い寄るノーネクタイ男にツレナく当たるが、借りた家の家財道具を売り払いつつ生活してもなかなか思うようなお金持ちを見つけられずにいた。
ある時年配の紳士にパーティに誘われ、それぞれ金持ちにアタックするのだが・・・
当時の貨幣価値に換算すると億万長者なのか?それとも映画の内容的に、結局は「そこそこのお金持ち」という意味でなのか、『百万長者~』となっているのがイイ☆
最初は「紳士は金髪がお好き」と同じような話なのかと思ったら、結局愛を選んだところ意外にもお金持ちだった・・・と言う話。
ここでもマリリンは主役ではなく、脇を固める小柄で金髪のちょっと天然な女の子役。ド近眼で色々やらかすコメディエンヌぶりが可愛い♬
当時の流行りかもしれないけど、小娘たちの髪型がオバサンすぎて25歳に見えないww
それにしてもいくら美人でも他人の家財道具を売り払って嘘をついて生活する女に求婚する男って・・・古今東西、男と女はどこまでもバカなのね☆
「7年目の浮気」(1955年)アマプラレンタル

七年目の浮気 (字幕版) - Tom Ewell, Marilyn Monroe, Evelyn Keyes, Sonny Tufts, Robert Strauss, Billy Wilder, George Axelrod, Billy Wilder, Billy Wilder, Charles K. Feldman, Doane Harrison
妻と子供を夏のバカンスに送り出したリチャードは、言いつけ通りに禁煙・禁酒・健康食を守ろうとするが、上の階に住む若き美女が庭に鉢植えを落としたことで訪ねて来る。妄想が止まらないリチャードは、クーラーを求めて度々やってくる彼女との変な噂を立てられやしないかとヒヤヒヤして仕事も手に着かないが・・・
無防備に既婚男性に近づく若き女性に妻想いの男性が振り回される「あるある」?な展開にバカバカしくも大笑いしてしまう。
上の3つの作品は同じ1953年に公開になっているのに対して、こちらは主役を勝ち取ったあとの1955年。マリリンの魅力が最大限に生かされた作品になっている。
劇中でも「台所の金髪がマリリン・モンローかも?」のような台詞があることから、既に彼女が一大スターになっていることが判る。
とすると3つの脇役天然キャラと、世の男性に夢を与える天使のような主役の間にネトフリの「ブロンド」で起きたようなことが『あった』としてもオカシクナイわけで・・・それはこの時代の彼女にとってのし上がるための1つの「手段」であったかもしれないし、悲しき運命だったのかもしれない。
この記事へのコメント
セレンディピティ
私、恥ずかしながらマリリン・モンローの出演作をひとつを見ていないかもしれません。若いころはお色気を売り物にしている感じがちょっと受け付けなかったようにも思います。
「ブロンド」を見た後だと、またいろいろ考えさせられそうですね。
私もこの機会に是非見てみたいです。
ノルウェーまだ~む
>
分かります分かります!正直私もミシェル・ウィリアムズ主演の「マリリン7日間の恋」が公開されたタイミングで「王子と踊り子」を見たっきりだったんです。
これだけ有名なのに見たことないのも・・・と常々思ってはいましたけど、やっぱり殿方好みの映画なのかな~なんて。
これは是非とも「ブロンド」をご覧になってそれから鑑賞するのが良さそうですよ。
彼女の思いがけないコメディエンヌぶりや、意外にも愛らしい一面を見られます♬
瞳
モンロー祭りされたのね~!!
どの映画も懐かしいです。
ず~~っと昔に観たので忘れていることが多いのですが、観た当時の印象はセクシーというより、なんともキュートで可愛い人だなあ~と思いましたっけ。
「ブロンド」はハードなシーンも多そうですが、アナ・デ・アルマスなのでいつか観てみたいです。
ノルウェーまだ~む
>
そうなんですよね!! セクシーばかりがクローズアップされているので、つい色眼鏡で見ていましたけど、どの映画のマリリンもとってもキュートで可愛らしいんですよ~
これはスターにのし上がるための戦略で、エンタメ業界にはよくある話ですし、それから脱却しようと彼女が色々努力をしていたことも「ブロンド」では描かれているので、そちらも是非ご覧になって、また感想をお寄せくださいね。
ボー
かく言う私も最近あまり見ていないのですが。
「紳士~」はスターダムにのしあがった時期の華があって、楽しく見られて、歌があって、短い!ので、いちばん見てますね。お金持ちが好き!というのだけが、ちょっと嫌ですけど。
「ナイアガラ」は唯一の悪女プレイ映画。モンローウォークが注目されました。マリリン途中退場。私はW主演のジーン・ピータースも好き。
「百万長者~」は出番は多くないし、メガネっ子はあんまり好みじゃないけど、かわいいのは隠せません。
「七年目の浮気」は、作品の格が確定(しゃれ)のところへ、マリリンが置かれたら、もう破壊的というしかない。
あとは「バス停留所」は、ぜひおすすめします。ボーも出ます。「お熱いのがお好き」も映画として。
ちなみに、私はマリリンを色気方面ではなく、「かわいい」としか思えません。
ノルウェーまだ~む
>
おお~!ボーさんマリリンを可愛い♬ということで大ファンでいらっしゃるわけですね♬
色々に勘違いをしてまして失礼いたしました(何を?(笑)
ずっと前から見たい見たいと思っていたので、今回良い機会になりました。
「百万長者~」はドジっ子ぶりが超可愛いですよね!?メガネは確かに要らない気もします。あの場合ならチェーンで首からレンズだけの眼鏡をぶら下げたらもっとキュートなのに・・・
「バス停留所」と「お熱いのがお好き」が配信先に見つからなかったので、また機会を見て鑑賞したいと思います!
ごみつ
すっかりコメントが遅くなりすみません。
そうなんですよね、マリリンは「7年目の浮気」のスカートむくれてるシーンとか、赤い口紅での官能的な表情が有名でセクシー女優と思われがちですが、生粋のコメディエンヌでもあり、本当に可愛い女性なんですよね。映画を見ればすぐに彼女の魅力がわかります。
この中では私、「7年目の浮気」が未見なのです。有名な映画だから見なくっちゃ!
「紳士は金髪がお好き」は本当に大好きな映画です!
あのダイアモンドのナンバーの美しさと楽しさと言ったら!
「ナイアガラ」だけはちょっとイマイチだったかな〜。
私も久しぶりで何か彼女の映画を見たくなってきました。(*^^*)
ノルウェーまだ~む
>
>こんばんは。
>
こちらこそコメントが遅くなりました。
ごみつさんは結構マリリンご覧になっていらっしゃるのね⁉️
それなら「7年目の浮気」は最高ですよ🎵
世の男性が100%メロメロになっちゃうの、分かりました。エロさはおさえ目でとってもキュートなマリリンを堪能出来ます❗是非‼️