久しぶりの劇場鑑賞。観たいものがいっぱいあるけど、とりあえず公開されたばかりの中から大スクリーンで観るには、まあゴジラかな…とあまり期待しないで観に行ったら~~いやはやこれは素晴らしい!!!
ただの怪獣映画ではない重厚な人間ドラマが展開され、今なお世界で繰り返される戦争へのアンチテーゼを重低音で下っ腹にどすんと響かせるのだ。
「ゴジラ―1.0」 公式HP
終戦間近、ゼロ戦の故障を理由に修理専門の小島へ着陸した敷島(神木隆之介)は、巨大な謎の生物ゴジラと遭遇する。戦闘機で射撃できず多くの兵士を見殺しにした自責の念に駆られたまま帰宅すると、家族は皆亡くなっていた。他人の幼子を育てている典子(浜辺美波)が転がり込んできたが、町の復興と共に家族のように暮らす温かな生活を送っていた矢先、再び巨大化したゴジラが関東へ接近していて・・・
とにかくVFXが素晴らしい!! 大概この手の誉め言葉を第一にあげる映画は、他に取り柄が無い時なのだけど、この映画は全く違って、役者もいいし演技も素晴らしいしストーリーも見事だし、何もかも完璧なのにそれをさらに超えてVFXが素晴らしいのだ☆
列車をガブリのシーンは多少模型感あるものの、やはりPC上でCGで描いたものよりずっと重量を感じるし本物と感じられる。
NHK「らんまん」で夫婦だったばかりの二人なので、距離を置いて一緒に生活する姿にちょっとモヤモヤwwらんまんのスエコだったら、もっと積極的にアタックしそうなのにぃ~
木製の小舟から手動で機雷を海に投入するゴジラとの対決はもうヒヤヒヤ。
民間の頼りない技術を集結して対峙する姿は、過去のヒーロー映画や怪獣映画の様に宇宙防衛隊も突飛な技を使うスーパーヒーローも登場しないがゆえに迫真に迫っている。いざと言う時は政府もアメリカ軍も役に立たないという現実と、非力な民間人の力を合わせてもどうにもならない絶望感は、未だ世界中で終わらない戦争の悲劇を思い起こさせる。
不思議なビジュアルの戦闘機「震電」は太平洋戦争の末期に旧日本海軍が開発した、れっきとした実機だそう。勿論全ての戦闘機はアメリカへ接収されたので日本に現物は無いし、靖国神社の遊就館に飾られているゼロ戦も残骸となった部品を集めて組み立てたものだとすると、私たちが愛媛県の愛南町の「紫電改展示館」で見た戦闘機は、世界にある現存する4機のうち日本にある唯一機だったわけで、改めて凄いものを見たのだな~感慨深かった。
人間ドラマも素晴らしく、中盤からずっとハンカチなしには観られなかった私。
戦争映画としても完璧、怪獣映画としても見事(重低音で響き渡るテーマソングと雄叫びは最高!)、泣かせるドラマとしても素晴らしく”典子のダイハードぶり”以外はパーフェクトww(ゴジラがパクリのシーンでも、ハリウッドなら真っ二つのところポイっとしていたので、残酷なシーンは敢えて避けたのかな?)
劇場で観るのに最適な映画だった~♬ やっと自宅に戻って溜まった用事も済ませたので、これから遍路レポを書きながら映画もいっぱい観たいな~☆
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この記事へのコメント
きさ
「続・ALWAYS 三丁目の夕日」でゴジラを登場させた山崎監督にはゴジラ映画を撮って欲しいと思っていました。
庵野監督の「シン・ゴジラ」も面白かったのですが、あの作品を超えるのは山崎監督しかできないと期待していました。
ゴジラファンとしては素晴らしい新作に感謝したいです。
「シン・ゴジラ」の斬新さと過去のゴジラ映画の両方の要素があり、ゴジラファンには大満足。
1945年太平洋戦争末期に始まり、戦後の日本が描かれます。
そこに登場するゴジラ。蹂躙される東京。
第1作と同じくこのゴジラは明らかにアメリカ軍ですね。
ソビエトとの関係で米軍がほとんど登場しないのもそうです。
ゴジラに立ち向かうほとんど全滅した日本海軍の重巡高雄や駆逐艦雪風の戦いには燃えます。
試作局地戦闘機、震電の登場もいいですね。
ゴジラのデザインからVFX制作の舞台裏まで『ゴジラ-1.0』メイキング。
ネタバレなので映画を見てからご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=vvuD5bPYimU&t=8s
ふじき78
ノルウェーまだ~む
>
本当にその通りです~私は今年あまり劇場で映画を観れてないのも有りますが、洋画を含めこの映画は今年のベストになるかも!?
ゴジラファンにも戦争映画好きにも大満足の作品だったと思います!
「続・ALWAYS 三丁目の夕日」でゴジラが登場したのは知りませんでした・・・今度見てみます。
ノラネコ
あれは全くみたことの無いビジュアルで、あそこまで水の質感をリアルに再現したのはハリウッド映画でもなかなかありません。
ギャレス・エドワーズに「製作費1億ドルくらい?」って聞かれた時に、山崎貴は「ドヤ!」って思ったでしょうね。
ノルウェーまだ~む
>
そうそう!あの小船とゴジラは最高~!でしたね~
白鯨やジョーズを凌駕する迫力でした。
しかも何でも有りのCGと違って、リアルさが倍くらいなのも良かったです。
日本が誇るVFX山崎氏、日本が誇る「本当のゴジラ映画はこれや!」に、私たちもどやっ!ってなりますね。
ノルウェーまだ~む
>
確かに山崎監督の作品は人情物が多いですものね。
この映画はそういったドラマを楽しみたい人も満足、戦争映画好きにも満足、ゴジラ好きの人も大満足な出来でした!
ごみつ
先日、妹が遊びに来た時に、一緒に見てきました!
面白かったですよね。
山崎監督は、けっこうなミリオタだそうで、それが作品にもバッチリ反映されてて、ミリオタ界隈はかなりざわついているみたいです。
私も、そのあたりは、けっこうグッとくるものがありました。
あと、あのゴジラの最後のシーンはビックリでした。ゴジラのあんな姿見た事ない。
オキシジェンデストロイヤーで骨になっちゃったのは見たけど。(;>_<;)
ただ、皆さんが絶賛しているほどは、はまれなかった部分もあって、そのあたりはブログで軽く触れてみようと思ってます。
ノルウェーまだ~む
>
お久しぶりです~
宮崎駿監督じゃないですが、相当なミリオタや飛行機好きじゃないと、ここまでリアルに描く事とか出来ないかもしれませんね。
ゴジラは結局のところ象徴としての戦争だとすると、骨になっても肉塊になっても、どこまでも許してはくれないのだと思えるラストでしたね。
かなり面白かったですが、ごみつさんはそこまでハマれなかったの…?確かずっと前にゴジラの映画を熱く語っていらっしゃったですものね?これからレビュー拝見します!
ボー
ノルウェーまだ~む
>
判りませんよ~~? 何しろゴジラですからね。いつ襲ってくるか…
にゃむばなな
あのシーンを作り上げただけでも、この映画は成功ですよ。
さすが映像畑の山崎貴監督です!
ノルウェーまだ~む
>
あのボロ船で巨大ゴジラから逃げ切るなんて無理~!な感じがとっても良かったですww
CGとも違う、何かリアルな恐怖を感じましたね。
演者も上手だったからでしょう~☆
latifa
劇場鑑賞されていたのですねー
それはきっと凄い迫力で満足のいく作品だったことと思います。
私はお家で見たので、やっぱりちょっとそういう点で★1個くらい下がっちゃうんですよね・・・
3丁目の~の雰囲気やキャスト等を懐かしく思い出しました。
これからも監督さんや、スタッフさんたちの活躍を願います♪
ノルウェーまだ~む
>
確かに大きなスクリーンで観るのが一番!な映画でしたね~
海から顔だけ出して小舟を追いかけて来るシーンは、もう迫力満点でドキドキでしたww
あとでメイキングなんかを紹介しているのを見ちゃうと、技術には感心するけど映画ファンとしては知らなければ良かったかもって思っちゃった・・・