昨日のどしゃ降りがウソのように朝から気持ちの良い青空。黄砂もすっかり洗われて清々しい春の一日になった。
「18番札所 恩山寺」 四国88霊場HP恩山寺
弘法大師が修行中、母君が訪ねて来るも行基が建立して100年余り女人禁制だったため、大師が1週間滝に打たれて女人解禁としたお寺。駐車場から急坂を登る途中にある天然記念物のびらん樹は、記念に大師が植えたものだそう。⇩お母さん大好き?
長旅をして大師に会いに来た母君はここで髪を剃って出家した。その髪の毛が収められたお堂がある⇧
大師が生まれた善通寺にある「一字一仏法華経序品」(大師が1つ写経をするたびに母君が仏様の絵を描いた=ご褒美スタンプ)など、母君は大師をどれだけ大切にしていたか…母息子の愛の強さを感じるエピソードにホッコリ☆
入り口で高齢の女性の歩き遍路さんにお会いした。多分、遍路転がしと言われる12番焼山寺の後だったのでしょう、かなり足を痛めていらっしゃった。もしかすると大切な息子さんの為に歩いているのかも…?詳しく聞かなかったのを今更ながら後悔。
「19番札所 立江寺」 公式HP
門前までは家屋が立て込んでいる入り組んだ細道を行く。少し離れた駐車場へのナビをきちんと設定して門前を通らない様にするのがコツ。
仁王門の枝垂れ桜は蕾も固く、これが咲いていたらどんなに美しかったことか…
その代わり利休梅が私たちの心を癒してくれた☆
門前からは想像もつかないくらい広々とした境内には、美しい花々と立派な本堂の他に多宝塔・大師堂・黒髪堂など。
黒髪堂には『不義密通したお京と言う女が男と一緒に夫を殺し、四国巡礼をしてここへ来た際に鐘の縄に髪の毛が巻き付いて頭の皮ごと抜けたけど、慌てて懺悔して命が助かった』という髪が絡まった縄が収められている!!! 見ると本当に髪の毛が絡まってて「肉付鐘」と言う名からして、さすがの私も怖かったwa 黒髪自慢のねえねとパチリ☆
「10番札所 切幡寺」 四国88霊場HP切幡寺
駐車場から坂道と333段の階段を登っていくと、お坊様二人が率いて川崎大師から来たという一団に遭遇。朗々と高らかに唱えるお経が山に響き渡っていた(3/29)➡実はちょうど1週間後の愛媛の49番札所でこの一団に再会!私達は19番まで打って一旦松山へ帰って花見などしてたけれど、彼らはたった1週間で高知を廻り30寺のお詣りを済ませていたって事なのよね…
切幡寺大塔は豊臣秀頼(秀吉の息子)が大阪の住吉神宮寺に寄進したものを10年かけて移築したもので国の重要文化財。⇩
衣が傷んだ弘法大師が繕いの布を求めると、織っていた布を惜しげもなく断ち切ってくれた娘に感心し、願いを聞き千手観音像を刻んで授けたところ、娘が七色に輝き千手観音の姿に変わったというのがお寺の由来。はたきり観音像がある。
この日は恩山寺の母の慈愛、立江寺の女の情念、切幡寺の娘の博愛と不思議と女性に関わる3寺巡りとなったのだった。
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この記事へのコメント
セレンディピティ
この日は打って変わって、雲一つないよいお天気ですね。
お天気がよいと、お写真がよりいっそう映えますね。
びらん樹のすがすがしい姿、可憐な利休梅も、とってもきれい。
ひとつひとつのお寺にそれぞれ由来があって興味深いですが
今回はどれも女性にまつわる逸話で、より心に響きます。
ノルウェーまだ~む
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そうなんですよね、意外とお寺には女性にまつわる逸話があって、2つ前の観音寺でも「炎に焼かれる女」の絵とか、とかく女性は菩薩にも鬼にもなるんだなぁと感慨深く感じながらお詣りしています。
さてこれから自分がどう生きたらよいか、戒めになりそうですww
瞳
恩山寺の母君とのエピソード、大師と母君のお話、いいお話だねぇと息子と話なのを覚えています。
立江寺の梅の花、なんて美しいんでしょう!!桜もいいけど、梅の花も大好きです。
奇しくも女性にまつわるお話がある3寺でしたね。こういうエピソードって忘れないものですよね。
黒髪堂の頭の皮ごと・・・っていうのは、私もひぇ~~!!とブルブルしました。
ノルウェーまだ~む
>
なんと息子さんと「いいお話ねぇ」と話せるっていうのに感動しちゃったわ!うちなんて皆オヘソが曲がっているから「100年も続いた女人禁制を母に会いたいばかりに解禁にするなんて、どんなにママが好きなの⁉」って話していたの(爆)
立江寺の黒髪堂はブルブルしちゃうよね?女性にまつわる話があるお寺って結構あるけれどここは別格でしたww