映画ブロガーさんたちが皆さん絶賛されている映画。こ~れ~は本当に傑作!
「トレイン・ドリームス」
20世紀初頭の激動のアメリカを舞台に大自然の中で大きな喪失感を抱えて生きる武骨な男の物語。
森林伐採で鉄道の陸橋を創る仕事をしている無口なロバート(ジョエル・エドガートン)は、長い年月をかけて育った木を切る事と引き換えに仲間の命が失われていく様子を目の当たりにしてきた。しかし愛する妻と可愛い娘を設け、生活するために遠征していた仕事も最後にして、ずっと近くで働くつもりでいたが、大規模な森林火災で家族を失ってしまい…
どこまでも雄大で美しい大自然の映像美、静かで穏やかで哲学的。あまりに穏やかで、疲れている時に見たらうっかり寝落ちしていた私ww
20世紀初頭のアメリカは余りに遠く掛け離れすぎて、私には想像しても追いつかないものが多いけれど、親の顔も知らないロバートがどれだけ過酷な人生を送って来たかは容易に想像できる。そんな苦労も全く語らず淡々と生きる彼の姿は、どっしりとして逞しくも見えるが、実は何の落ち度もないのに中国人と言うだけの事で橋から落とされ命を亡くした同僚の死をはじめ、事故で、または寿命で命を落とす同僚の生き死にを間近で見て、その喪失感に翻弄され続ける繊細な男でもある。
妻役は次々と良質な映画に出演しているフェリシティ・ジョーンズ。この夫婦が本当に素敵♬
しかし一番幸せな時間を森林伐採の遠征で余り一緒に過ごせないまま、彼は家族を山火事で失ってしまう。あまりに辛すぎる展開も、雄大な自然が癒してくれるかと思いきや、彼はこの広々とした山の中に閉じこもってしまうのだ。
同じ夫を亡くした女性とも知り合うけど、それ以上に発展しない所はロバートの武骨さ故?妻を愛し、娘を愛し、月面着陸も飛行機も知らず、何年もその死を受け入れられずに待ち続け最後には森と同化していく姿は、森林が焼けてもまた再生していくのと同様、地球規模での生命のサイクルを暗示している様で深い☆
変わり者だと言われていたロバートだけど、森の奥深くで生活している人は案外こんな感じなのかもしれないと思うのだ。
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この記事へのコメント
latifa
わーい!ご覧になったのね。良かったみたいで嬉しいです!
とっても丁寧で、しみじみする素敵なレビューですね☆
>20世紀初頭のアメリカ
私も想像がつかない。でも去年かな「ファースト・カウ」って映画で、同じ時代の多分同じ様な場所のを見ていて、ただ本作の方が映像美が抜群だったわ。
自然の脅威と自然にかえって行く・・みたいな部分も含め、詩的な処もあって、なかなかに大人な映画でしたよね♪
息子君、優しいなー。頼りになる親孝行な子で羨ましいー!
瞳
コメントありがとうございました。
まだ~むさんのレビューが沁みて沁みて・・ますますこの作品の余韻に浸りそう。
余韻に浸りすぎてこのまま今年ほかの映画観れないかも・・なんて思ってるくらいです(*^^*)
>変わり者だと言われていたロバートだけど、森の奥深くで生活している人は案外こんな感じなのかもしれないと思うのだ。
そうよね、「教会には牧師、森には変わり者が必要だ」って彼女も(ケリー・コンドンもヨカッタね)言ってましたものね。
そういえば「PIG」のニコケイも森の変わり者でしたね(笑)
ノルウェーまだ~む
>
そうそう、それです!『しみじみ』する映画でした‼
「ファースト・カウ」も良さそうな映画だけど、まだ未見なの。「想像がつかない」というのは、例えば江戸時代の生活ぶりは時代劇で見ているし、大草原の小さな家みたいに昔の生活も映像では知っているけど、その「生活の困難さ」が都会に住んでいるとまるで想像つかないっていう意味で…
なんというか、冷蔵庫も無い時代に畑もせずにこの森の中で何食べてたんだろう?とかね。途中病気になってたりしたでしょ~?一人で水だけ飲んで、どうして欧米人はこんなにでかくなるんだろう?って変な所が気になっちゃったりしてました(笑)
ノルウェーまだ~む
>
それそれ!『こんなところにポツンと1軒家』は、どの時代もあるわけで、それこそ広大なアメリカだったらそこら中にそういう人も居るのでしょうね。
ただ他人と距離をあえて取って、教会にも通わず、街中や都会にも出ないでひっそりとしている(のが好きな人)も、距離的にそうして過ごすしかない人も結構いるんじゃないかな~
ノルウェーも山にポツンとした家って結構あるし、隣の家まで何キロみたいなね。今の時代なら車があるけど…
そう言う場所でも、人と関わらないようにしていると『変わり者』って言われちゃうんだ~?と新鮮な気持ちで見てました。
真紅
>夫を亡くした女性とも知り合うけど、それ以上に発展しない
そうなんですよ、彼女が登場した時「いい感じになるのか?それはやめてくれ!」と思ってしまいました。
でも、恋愛感情はなくともわかりあえる人がいてよかったですよね。
やっぱり人間、誰しもひとりでは生きられないですから。。
ノルウェーまだ~む
>
全く同感です!あの火の見櫓で、狭いながら端と端に立つ二人の距離感が凄く良かったんです。
それ以上の恋愛関係にはならない…これこそが彼なんですよね☆
近すぎず遠すぎず、でもきっと二人には共通した『喪失感』を分かち合える数少ない友としてずっと付き合えたんじゃないかな~
Take-zee
クリスマス・イブですね😀
皆さんでケーキでも召し上がるのでしょうか❓
ノルウェーまだ~む
>
メリークリスマス!です☆
これから出掛けて安くなってる?ケーキでも買って来ようと思っています。
JUNKO
ノルウェーまだ~む
>
厳しい大自然のなかで、喪失と安らぎを求めてひたすらただ生きる男の話です。雄大な北海道にお住いのJUNKOさんには是非ご覧になって頂きたいデス~
セレンディピティ
仕事もお休みに入り、ようやく本作を見ましたよ。
しみじみとよい作品でしたね。
私は(ストーリーは違いますが)大自然の風景に、ディカプリオの「レヴェナント」を思い出しました。
エドガートンもですが、本作のフェリシティもとてもよかったです。
ノルウェーまだ~む
>
わお!セレンさんもご覧になったのね⁉
そういえば、年末はネトフリに入ってみるって仰ってたっけ?
しみじみしたでしょう? そうそう、時代がかなり違うけど、大自然と対峙する姿は「レヴェナント」を思い起こさせるかも~
フェリシティはほんと存在感がバッチリでした。彼女が絵の中にいるだけで映画がビシッと決まってきますね☆